[7.14 U18選手権関東 矢板中央 7―4 ロンドリーナ 栃木県北]
第5回全日本ユース(U-18)フットサル選手権関東大会が14日に開幕し、準々決勝の第2試合では大会連覇を目指す矢板中央高(栃木)とFリーグ湘南ベルマーレの下部組織であるSBFCロンドリーナ(神奈川)が対戦した。試合は7-4で矢板中央が勝利している。
地元で戦える矢板中央は、U-20フットサル日本代表候補のFP大塚尋斗とFP飯島翼がサッカーのプリンスリーグの試合に出場したため、ベンチ入りメンバーに登録したものの前半は間に合わなかった。
試合開始早々、ロンドリーナはGKからチャンスをつくり、ヘディングシュートがクロスバーを叩く。そのこぼれ球をFP薮内涼也がゴールに決めて、1点をリードした。先制された矢板中央も2分に敵陣でボールを奪ったFP土澤昂太がシュートを放つが枠を捉えられない。
互いにロングボールの多い試合になるが、矢板中央は時折早いパスワークを見せてゴールに迫れば、ロンドリーナもフットサルチームらしいセットプレーでチャンスをつくる。そんな中でロンドリーナが追加点を決める。6分、キックインでチョンと軽く流したボールをFP市川良司がドンとシュート。これをファーポスト前に詰めていたFP牧野謙心が押し込み、『チョンドンからのファー詰め』でリードを広げた。
関東大会で散るわけにはいかない前回大会覇者も、反撃に出る。9分、交代出場したばかりのFP在間太一が1点差に追いつくゴールを決めると、その1分後には自陣からのロングボールをFP加藤蒼大がヘディングでゴールに決めて2-2の同点に追いついた。
こうなると一気に流れは矢板中央に行きそうだが、ここでロンドリーナが踏ん張る。FP市川良司がゴールからやや距離のある位置で左サイドから右にドリブルし、シュートを打つ。これが決まって再びロンドリーナがリードする。前半14分には矢板中央のGK吉沢亮が自陣から蹴ったロングボールが、GKの死角を突いてゴールに決まり、矢板中央が同点に追いつく。しかし、ここでもロンドリーナは気落ちせず、前半残り25秒でFP藤村簾、市川とパスをつないで守備を崩し、最後は薮内がゴールを決め、ロンドリーナが4-3とリードした。
後半の開始と同時に矢板中央は、大塚と飯島が合流し、スタートからピッチに立つ。フィジカルの強い大塚が前線に入って、ボールが収まるようになった矢板中央は、ロンドリーナに圧力をかけていくが、なかなか得点は挙げられない。
それでも後半10分、ペナルティエリア内で相手のマークを外した大塚が、自陣からのロングボールをヘディングで捉えるとボールはゴールに決まり、ついに矢板中央が4-4と追いつく。
三度のリードを守れなかったロンドリーナに、この一点は重かった。11分には、この日が誕生日の飯島がカウンターからゴールを決めて5-4と矢板中央が、この試合で初めてリードを奪う。
ロンドリーナの伊久間洋輔監督はタイムアウトを取ってパワープレーを仕掛けるが、昨年の選手権も経験してフットサル経験値の上がっている矢板中央の守備は崩れない。逆に大塚と吉沢が、それぞれこの試合2点目となるパワープレー返しを決めて、矢板中央が7-4で勝利した。