[女子選手権]悲願のタイトルをもたらした急成長の16歳 丸岡ラックFP池内天紀「自分たち高校生が頑張らないと」

 

決勝でさいたまサイコロを4-2で破った直後、田中悦博監督に「なぜ今年は勝つことができたのでしょうか」と聞いた。
反射的に出てきた答えは、「池内天紀の急成長」だった。

小柄な選手が多い福井丸岡ラックの中でも、148センチという身長は、際立って小さい。だが、ピッチ内では豊富な運動量を見せ、プレスがかかった状態でもしっかりボールを止め、動かすことができる。さらにボールを奪うだけでなく、ゴールを奪うこともできるのだ。

その攻守における活躍ぶりには、大会を視察していた元フットサル女子日本代表キャプテンの藤田安澄氏が、「今大会で一番の衝撃」と言い、現フットサル女子日本代表の伊藤雅範監督も「次の代表合宿には呼びたい」と、明言したほどだった。

ピッチ内では、まったく迷いなく走り回っていた彼女だが、試合後の集合写真を撮影する際には、どこに立てばいいのか迷い、見かねたチームメイトに促されて最前列に収まった。
仲間が歓喜の写真撮影を続けている中、質問に応じてもらう。急成長した背景には、芽生えてきた責任感があったようだ。

「大学生になった子の中には、県外に出てしまった子もいます。(丸岡に)残っている選手でやるとなると、自分たち高校生が頑張らないといけません。だから、いつでも試合に出られるように、準備を頑張ってきました」

そして「ディフェンスは、しっかりできるように意識して練習しました。自分はシュートをあまり積極的に打たなかったんですけど、積極的に打つことも意識するようにしました」と、より具体的に取り組んできたことを教えてくれた。

その結果の一つが、決勝でのゴールだろう。

連戦で疲労もある中で、自陣で球際の競り合いに勝ち、ボールを持ちあがってDFを引き付けてから、アタッキングサードでFP高尾茜利にパス。再びゴール前に走り込み、フリーになってゴールネットを揺らした。

「すごく嬉しかった」と振り返ったゴールだが、自陣で相手のボールを奪い返したプレーについては、「あれは高尾さんがよくやるんです」と、自分より4センチ身長の高い先輩のプレーを参考にしていると明かした。

高校1年生にして、早くも日本一に輝いた彼女の次なる目標は「世界一」。

1月のバルセロナ遠征を楽しみにしつつ、まだ日本にも倒さなければいけない相手がいるという。

「日本リーグのプレーオフでは、またアルコ(アルコイリス神戸)と戦います。みんなで戦えるように、自分も高めていきたいし、高校生全員で出られるように、チームのレベルアップを目指して頑張っていきたいです」

今大会、唯一、勝ち切れなかったのがグループステージ初戦で対戦したアルコイリス神戸戦だ。1月にプレーオフで再戦する際には、さらに相手の脅威となるかもしれない。