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【FリーグPO】湘南戦でMVP級の活躍を見せたダニエル・サカイ、復活のカギは監督に与えられた「責任」

[1.14 Fリーグプレーオフ準決勝 町田 3-2 湘南 駒沢屋内]
あるクラブでは活躍できなかった選手が、別のクラブに移籍した途端、まるで選手が別人になったかのように生き生きとすることがある。昨季限りで名古屋オーシャンズを退団し、今季途中にペスカドーラ町田に加わったFPダニエル・サカイも、そんな選手の一人だろう。

元ブラジル代表の肩書を持つ屈強なフィクソは昨季所属した名古屋で、強さを生かした守備は見せていたものの、自身の持ち味を完全には発揮しきれなかった。しかし町田では守備力はそのままに、より周囲と連動したプレーの中で攻撃面でも高い存在感を示す。決勝ラウンド準決勝でも1得点1アシストと、クラブを2年連続の決勝進出に導いた。リーグのベスト5候補にもノミネートされているが、それも納得の活躍ぶりだ。

なぜ、ここまでパフォーマンスが変わったのか。

ダニエル・サカイの口から出てきた「責任」という言葉は、相反するように聞こえるかもしれないが、『自由』とも表現できるだろう。

湘南戦でもMVP級の働きを見せたダニエル・サカイだが、この試合でプレーオフ通算2枚目となる警告を受け、プレーオフ・ファイナルの初戦は出場停止となる。町田にとっても、自身にとっても初となるFリーグのタイトルを目指すキーマンは、チームメイトたちを信じて、プレーオフ・ファイナルに向けて万全の状態を整える。

以下、プレーオフ準決勝・湘南ベルマーレ戦後のダニエル・サカイのコメント

――苦しい試合になりましたが、しっかりと勝ち切りました。
ダニエル 自分たちは気持ちの入った良い試合ができたと思います。ファイナルに向けて、タイトルを獲るという目標がさらに明確になりました。今日の勝利によって、タイトルが獲れるんだという自信になりました。

――あまり日本では感じられない雰囲気での試合になりました。
ダニエル あの雰囲気は良かったですね。日本ではなかなか味わえません。ブラジルでは当たり前の世界でしたが、ああいう中でやれるのはありがたく、幸せなことですし、逆に良かったです。

――裏に抜けていき、決勝点となる3点目を決めました。
ダニエル あの形は練習の中でもやっています。私は後ろにいる選手ですが、あそこから前まで出ていくことで、ディフェンスのズレを生じさせることもあります。あのゴールは、たまたま決まったものではなく、練習でやっていることが、ちゃんとうまくいき、点が取れました。たまたまできたわけではなく、練習の賜物です。

――次は名古屋との試合になりますが、今季の名古屋にはどんな印象を持っていますか?
ダニエル まずオフェンスの強さが特徴です。ブラジル人選手が活躍して、ゴールも取っています。その攻撃面と比較すると、守備面は若干、力が落ちるかなと思います。もちろん失点も少ないのですが、必ずしも点が取れない相手ではありません。そこを私たちがちゃんと狙っていかないといけません。私たちには、森岡薫というリーグ最高のピヴォがいますし、室田祐希も本当に重要な選手で、圧倒的な攻撃力と個人能力を持っています。彼ら2枚が私のセットにはいて、十分に点を取れる戦力がそろっています。

――しかし、攻守でキーマンになっているダニエル選手が不在になってしまいます。
ダニエル 相手は名古屋ですし、私がいないことは悔しいです。しかし、シーズンを通して、私と薫がいない。あるいは私とイゴールがいない試合でも、今シーズンは勝ってきています。プレーオフ・ファイナル1戦目も、今の戦力で十分に戦えるでしょう。また去年、名古屋に在籍していたときに感じていたのは、町田の日本人選手のレベルの高さです。本当に良い選手が多い。こういうプレーオフのような試合で、最後に重要になるのは、助っ人外国人選手ではなく、日本人選手がどれだけできるかです。そういう意味では名古屋よりも、うちの方が、日本人選手のポテンシャルは高く、経験面でも有利だと思っています。

――名古屋戦は、どんな展開に持ち込みたいと考えていますか?
ダニエル 今シーズン、名古屋とはリーグ戦で3試合して2勝しています。プレーオフだからといって、特別に戦い方を変える必要はありません。しっかりディフェンスをすること。そして、それほど多くのチャンスはないと思うので、その少ないチャンスでしっかり決める。どれだけ自分たちが集中を切らさずに守備をするか。しっかりコンディションを上げて、当たり前のことを、どれだけ当たり前にできるかがすごく重要でしょうし、これまでもそうやって来ています。

――今季は名古屋戦で活躍できていますが、古巣との試合は特別ですか?
ダニエル 特に名古屋と戦うときに、意識していることはありません。どの試合も同じ気持ち、同じモチベーションで取り組んでいます。去年、名古屋にいたから、その戦い方がわかるかと言えば、それはわかりません。昨年とは全然違うチームになっています。外からは、そう見えているのかもしれませんが、名古屋が相手だから、力を入れていたりはしていません。どこが相手であっても、同じモチベーション、コンディション、考え方、すべて同じようにやっています。

――加入直後から、室田選手、森岡選手と3人のコンビネーションは良かったですが、シーズンを戦ったことで、連携の精度も上がった感覚はありますか?
ダニエル 最初の試合はチームの練習に加わってから、10日にも満たない中でやり、結果を出せました。あれから日にちが経って、さらに精度であったり、自分たちがやろうとしていることの意思疎通はできています。ただ、良い選手とやれば、そんなに時間をかけなくても結果を出せるものです。そうした選手たちは、いろいろな経験を積んでいますし、ポテンシャルの高い選手とは、そんなに時間を必要としません。これまで薫や室田とプレーする上で、苦労したことはありませんが、同じセットでシーズンを戦ってきたわけですから、当然、加入して10日でプレーしたときよりも、ファイナルを迎える今は当然、精度が上がっています。

――彼らと感覚が合ったということもあるのでしょうが、正直、名古屋にいたときよりも、ダニエル・サカイ選手が数倍良い選手に見えます。名古屋でプレーしていたときと、町田でプレーしているときと、何か違いを感じていますか?
ダニエル 去年、名古屋にいたときは、監督も新しくなり、選手も新しくなり、若い選手が増えていました。そこで何をやろうとしているかが、あまり伝わってこなかったんです。その他にも、いろいろな問題があったのかなと思いますが、なかなか結果を出せませんでした。私自身、どこで力を発揮すればいいのか、どうやったら自分の力が発揮できるかがシーズン終了まで明確になっていませんでした。また、去年の名古屋に関していえば、「これをやって、これもやって、これもやらないといけない」というように、ゲームの中での決まり事が数多く、細かくあり、その窮屈さを感じていました。

今季加入した町田は、やることが明確に決まっているのですが、それと同時にピッチの中に入ったら選手たちの責任でプレーをさせてもらえます。それは(岡山孝介)監督にも言われていますし、やりやすい部分です。「自分たちはこういうフットサルをやるよ。でも、コートに入ったときは、選手に判断を任せるところもあるよ」という形は、私にとってやりやすいですね。

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――来週の対戦が楽しみですね。第1戦ではチームメイトに良い結果を残してもらい、第2戦を迎えたいですね。
ダニエル プレーオフ・ファイナルの2試合目にしっかりとコンディションを合わせ、最高の状態で迎えられるように準備をしたいと思います。

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