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【インタビュー】清水和也「一番やりたいプレーが消される」(中編)

文・写真=座間健司

スペイン1年目総括インタビュー。
清水和也は、2018年8月にスペイン2部エルポソ・シウダー・ムルシアに入団した。
渡西してから約10カ月。 2018-19シーズンの戦いを終えた清水に、話を聞いた。

前編はコチラ!
【インタビュー】清水和也「もっと点を取れた」(前編)

――わかりました。先ほど「夢である」と語ったスペインの舞台、1部のトップチームの試合でパルマ戦とパルーロ戦に出場しました。そこでプレーしてみて、実際に違いは感じましたか? 2部との違い?

清水 個人レベルの高さが、チームの総合力をつくるっていうのが改めてわかりましたし、一つのミスが大きな危険を及ぼすというのもわかりましたし、そういう風なより細かい所の精度が高いのが1部だなって感じました。

――例えばピヴォの動きだと、具体的にどういうところが細かいんですか?

清水 例えばですけど、『(マークするフィクソは)一番何をやられたくないか』っていうのを常に考えている。だから、そこからどんどん(プレーの選択肢を)消されると、どんどん安パイなプレーしかできなくなるのが、一番ですかね。

――なるほど。「やられたら嫌だな」っていうプレーをやらせないために逆算して、どんどんプレーの選択肢を(マークするフィクソは)削っていくんですね?

清水 そう思いますね。そこでそれをどう打開していくのかっていったら、やっぱり個人の力で打開できるからこそ、1部で得点王になっている選手とかは、点が取れているのかなって思います。絶対、簡単じゃないんで。それは強く思いますね。

――「簡単じゃない」っていうのは駆け引きの部分ですか?

清水 まあ駆け引きもそうですし、なんて言うんですかね。わざと(ボールを)収めさせると言いますか。わざと誘ったり、罠を張ったり。そういうずる賢さっていうのは見ていてすごいありますし、実際トップの選手たちとトレーニングしたら、いつもどおりの自分のプレーができないのは、そういうところ(自分の1番やりたいプレーが)が消されていると思っているので。本当に細かいところですかね。

――例えばインテルのフィクソ、オルティスがいつもバルセロナのフェラオをマークする時に腕を伸ばして、距離をとってマークします。簡単に身体を入れ替えられたり、反転されたりするのを防ぐためです。そういうところですか?

清水 そうですね。あれとかも(フェラオと)力で戦っても絶対に勝てないっていうのもあると思いますし、あくまでもこれは僕の見方ですけど、そういうところを計算して(オルティスは)やっているのかなって思いますけど。やはりやられたくないところを消すっていうのは、すごく巧いのかなって思います。

――清水選手の長所を消して、マークするフィクソの強みを活かしやすい戦況に追い込んでいくってことですね?

清水 そうですね。

――クラブレベルでは2試合出場してそういうところを感じたと思います。昨年のポルトガル代表戦はどうでした? ポルトガル代表は今シーズン、欧州王者になったスポルティング・リスボンや常にそことリーグ優勝を争うベンフィカの選手、また(スペイン1部)インテルのリカルジーニョなどがいます。そういったメンバーと戦った時とは違う感覚なんですか? クラブレベルと代表レベルでは?

清水 違いますね、感覚的にも。かかる重圧、プレシャーは違いますし。ポルトガルとやった時は、僕らは組織的な守備で対抗していました。ただ個人的には何もできなかったっていう感覚が多いので。

――「個人的には何もできなかった」って言うのはさっきの1部での話の時に言っていた「簡単じゃない」ってところとリンクする部分がありますか?

清水 それは間違いなくあると思いますね。

――それはパワー、技術、ずる賢さとか含めて全部ですよね?

清水 そうですね、トータルって感じですかね。

――駆け引きだけに特化しているのではなくて、トータルでってことですね?

清水 はい、トータルでって感じですかね。

――ではそのトータルの中でもこのスペインでの一年間でどこが一番鍛えられたと思いますか? どこが伸びたと思っていますか?

清水 引き出しですかね。

――引き出し?

清水 例えば相手がマンツーマンで来るチームだったら、わざと高い位置ではなく低い位置に落ちて、ディフェンスを惹きつけて、味方に裏のスペースを使わせたり。そういうところを改めて学べたっていうのは大きいですかね。

――よくスペインのフットサルを表現する時に「直前で選択肢を変えられる選手」であるとか、全く惰性とかオートマティックではなくて、「ギリギリで選択肢を変える」っていう驚きを、スペインでプレーした日本人選手から聞きます。

清水 巧い選手は巧いです。でもやっぱり見ているところはすごいなって思う選手はいますし、やっぱりみんなが自分の立場というか自分の仕事ができるのは大きいですよね。

――なるほど。「自分の立場、仕事ができる」とは具体的にどういうことですか?

清水 例えば左利きだったらピヴォに当てるっていうのを淡々とこなしますし、例えば守備が苦手な選手がいたら、そこのカバーリングを頑張る選手がいたり。そういう風に見ると日本でやっていたときよりもすげえ淡々と、自分の仕事、ポジションの役割をこなす選手が多いなって感じましたね。パワープレーになるとずっと出ている選手とかいるじゃないですか?

――いますね、はい。

清水 だから、そういう意味でも僕自身の役割も日本にいた時よりもより明確なのかなって。

――個々の役割がってことですね?

清水 そうですね、そういうのもありますし。

――そういうのもあって、清水くんのエルポソのなかでの役割は、最後のシュートを打つ、ストライカーってことですよね?

清水 そうですね。本当に(攻撃を)どういう形で終われるかっていうのが一番求められていますし、その先がやっぱりゴールっていうところだと思うので。

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プロフィール:
清水和也(しみず・かずや)
1997年2月6日、東京都出身。
すみだバッファローズを経て、フウガドールすみだの選手として2014-2015シーズンに17歳で15節バルドラール浦安戦でFリーグデビュー。2015年9月に日本代表として国際試合に出場した。2018年8月からスペインのエルポソ・シウダー・ムルシアにレンタル移籍をしている。
178センチ、69キロ

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