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【インタビュー】引退を発表した北海道FP神敬治「自分のプレーに納得できなくなった」

エスポラーダ北海道のFP神敬治が21日、今季限りで現役を退くことを発表した。大学4年時に行われた第8回全日本フットサル選手権で始まったフットサルキャリアが、いよいよ3月に開幕する第23回全日本フットサル選手権で幕を閉じる。引退という決断をいつ下したのか。その理由は何なのか。そして最後の大会に懸ける思いとは。

――引退を発表しましたが、いつ頃から考えていたのでしょうか。
神 体力的にもここ数年、厳しくなっていたのは感じていました。なんとかメンタルでもっていた部分がありましたが、そのメンタルも来シーズン、もう1年戦うのは、ちょっと厳しいのかなと感じました。

――それはどうしてですか?
神 思い描いていたプレーとか、昔できていたプレーとかが、なかなかできなくなって、ギャップを感じるようになったことが大きいです。ここ数年、それを感じるようになっていましたが、それでもイメージに近いプレーができることもあったんです。でも、昨年の夏くらいからは『もう難しいのかな』と感じるようになり、その頃から少しずつ引退を考え始めました。あまり自分の納得できるプレーもできていなかったので、そこをごまかしてやることに自分の気持ちが付いていかないことが引退の理由ですね。

――この数年はケガにも苦しめられていました。
神 そうですね。毎年、1カ月、2カ月休むケガをしてしまっていました。でも、それに関しては引退についての直接的な理由ではありません。ケガが多いからというより、やっぱり一番は自分のプレーに納得できないこと。イメージするプレーができなくなったことが、最大の理由ですね。

――22歳でフットサルを始めたときはドリブラーでした。そこからパコ監督、館山マリオ監督、小野寺隆彦監督に教わり、プレースタイルも広げていきました。そういう経験を積んでいることは、後進を育てるうえでも貴重な経験になると思いますが、引退後は指導者になる予定ですか?
神 そうですね。指導者になることを考えています。エスポラーダ北海道は、北海道出身の選手がFリーグで戦っているのが特徴です。「道産子に夢を」というスローガンがありますし、他のクラブのようにうまい選手を連れてくるのではなく、北海道出身の選手を育てて戦っています。育成の面では非常に良い環境があると思いますが、僕のように他のクラブでプレーした経験のある選手は少ないですし、ここまで長くやれた選手もあまりいないと思うので、若い選手に経験を伝えていけたらとは思っています。僕たちが伝えていき、育てていかないと、Fリーグで戦えるチームになっていかないと思っています。指導者としては、まだまだヒヨッコというか、1年生になりますが、小野寺監督に引退後の花道もつくっていただけました。他の人の話を聞きながら、学びながら、お手伝いができたらなと思っています。

――22歳のときから15年に渡ったキャリアの中で、最も良い思い出は何ですか?
神 一つには絞れませんね。シャークス時代、パコ監督に教えてもらった1年というのは本当に刺激的でした。伊豆で過ごしたのはたった1年ですが、あのときは初めてプロ選手になって、フットサルに集中できましたし、本場のフットサルを学ばせてもらったという意味ではすごく思い出に残っています。いろいろな意味で濃い一年だったなと思いますね。

――最終的には、クラブがまさかの消滅という道を辿りましたからね。
神 はい(苦笑)。その中でも最後には名古屋とも良い勝負が出来たりして、そこでやっぱり自分自身も自信が付きましたね。

――あのシーズンは、すでにFリーグが始まっていたのですが、Fリーグクラブに移籍せずに地域リーグでプレーしていたんでしたね。
神 そうです。そのシーズンが終わってから、大分に拾ってもらって、そこもいろいろあって、自分が監督のようなことをやったりもしましたが、その後に(館山)マリオ監督が来て、(パコ監督とは)また違うフットサルを教えてもらったことも、すごく大きかったですね。そのプロ生活の3年間というのは、僕がこれまでやってきた土台になっているなと思いますね。

――大分でプレーしていたイメージが強く残っていますが、2年だけなんですね。
神 そうなんです。もう一つはエスポラーダで再び小野寺監督の下(※ダイワスポーツ時代も小野寺監督の下でプレー)、プレーする機会を得ることができて、2014/2015シーズンにプレーオフに出られたことですね。あの1回だけでしたが、あの年はフィジカルトレーナーが変わった1年目で、相当走り込みました。それが結果的には良かったなと思います。すごく勢いもありました。指導者には本当に恵まれたと思います。

――逆に悔いが残っていることというのは?
神 やっぱり1回くらい優勝はしたかったなぁ…というくらいですかね。どんなタイトルでもいい、リーグ戦もそうだし、カップ戦もそうですが、一回くらいチームとしても、個人としても優勝したかったですね。あとは代表ですね。良いところまでいきながら、アジア選手権やワールドカップのようなデカイ舞台のメンバーには入れなかった。それは悔いといえば、悔いですね。

――そこは何が足りなかったのでしょうか?
神 コミュニケーションが足りなかったと思いますね。良いところをチームでは出せていても、代表では出せませんでした。

――パッと集まった選手の中でやる難しさですね。
神 はい。もともと代表にいた選手たちとのコミュニケーションがしっかりとりきれませんでした。もう少し深く行ってもよかったのかなと今は思いますね。ちょっと遠慮があったと感じるので、もっともっと行けばよかったのかなと。代表の一員として、アジア選手権とか、公式大会に出られていたら、もう少し変わっていたかなと思います。

――初めて代表に招集したのは、セルジオ・サッポ監督でしたね。
神 サッポのときから、ミゲル・ロドリゴ監督の本当に最初の中国遠征まで。24歳のときから入り始めて、29歳くらいまでは呼ばれていました。ブラジル代表と3試合戦ったブラジル遠征とか、ポルトガルやスペインにも、中国も。Fリーグ1年目のときに、Fリーガーはヤギ(青柳佳祐)だけが出場したアジア・インドアゲームズにも行きましたね。

――様々な経験がありましたが、スタートはダイワスポーツで出場した全日本フットサル選手権ですね。
神 そこが原点ですし、あのときにフットサルの楽しさがわかりました。今でも、そのときの楽しさは超えられていないかなと思います。いまとは楽しさの種類も違いますけど、あのときはただただ楽しかったですね。

――当時は全国のフットサルがうまいチームに挑戦するぞという感じでしたね。そしてキャリア最後の大会が、また全日本フットサル選手権になります。
神 はい。1次ラウンドは大阪会場で、湘南ベルマーレと同じグループです。個人的にはつい最近までケガをしていたので、体力的にはしんどい時期ですが、もうやるしかありません。最後の大会なので思いは強いですし、湘南には今年4回戦って全部負けていますからね。

――決勝トーナメントに進めるのは1チームだけです。
神 なんとか決勝トーナメントには行きたいですね。シャークスのときから応援してくれている人たちにも、すごく応援してもらっているので会いたいですし、なんとか最後の雄姿を見せたいです。

――エスポラーダ北海道の後輩たちに、今後期待することはありますか?
神 選手としては、まだまだだと思います。それでも、やる気があるのは、すごく感じます。厳密にはプロではありませんが、しっかりとプロ意識を持ってほしいです。日々、もう少しフットサルに懸ける気持ちや、時間をつくらないと、代表にもなれないと思いますし、試合にも出られないと思うので、もっとシビアにフットサルに向き合って取り組んでほしいです。

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――最後に全国のファン・サポーターへメッセージをお願いします。
神 関東で本格的にフットサルを始めて、静岡に行き、大分に行って、北海道に戻って……。どこに行っても熱い応援をしてもらいました。大分のサポーターからは、今でも試合後に声をかけてもらっていますし、北海道も観客動員がすごい。本当に実力以上のパワーが出るような声援をもらいながら、試合をやらせてもらってきました。最後の大会となる全日本選手権では、サポーターと一緒に、みんなで笑って終われるように頑張りたいと思います。

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