フットサル女子日本代表

【AFC女子選手権】10分以上のパワープレーを1失点に抑えた日本代表 木暮賢一郎監督「いま彼女たちに起きているのは、『トレーニング→チャレンジ→成功失敗の体験』このサイクル」

[5.9 AFCフットサル女子選手権 日本女子 5-1 ウズベキスタン女子 フアマーク]
AFCフットサル女子選手権タイ2018を戦っている日本女子フットサル代表は、準々決勝でウズベキスタン女子代表に5-1で勝利し、準決勝に進んだ。後半4-0とリードした日本に対し、ウズベキスタンは残り12分の時点でパワープレーを開始。普段、女子のフットサル選手はパワープレーの守備をすることが少ないが、グループステージの中国戦でもその経験を積んでいた選手たちは、長時間の数的不利な状況を1失点に抑えた。木暮賢一郎監督は、この例を挙げつつ、女子代表チームが「良い道を進んでいるのは間違いないと思っています」と話した。
以下、ウズベキスタン戦後の木暮賢一郎監督のコメント
――今大会で目指しているチームのスタイルとは?
木暮 チャンピオンになるチームであることと、攻撃的なスタイルということではないでしょうか。

――現時点ではどれくらい体現できていますか?
木暮 新しい体勢になって、ゼロベースというか、チームとしてはゼロからのスタートでここまで来ています。大会を通して力を付けていかないといけません。他国のように何か月も準備してとか。タイとは昨年対戦して負けています。それを経験した選手もいますが、監督が代われば、やりかたも変わります。日本代表としての結果としては、タイには前回負けたというのがありますが、チームの新しいプロジェクトとしては、スタートしたばかりです。僕はマジシャンでもないので、いきなり数日間で完成度が100%のチームをつくることは不可能ですが、タイトルを獲ることから逆算し、可能な限りの準備はしています。そういう意味では、優勝から逆算すればあと2試合です。仕上がりとしては、理想とは別に、現実的に今行っている目標に対してのパーセンテージは上がってきていると思います。

――前半はチャンスが多くあったのですが難しい試合になりましたね。
木暮 (ウズベキスタンは)GKのメリットがすごくあったと思いますし、これが通常だと思っています。こういうことは国際大会ですから起こり得ますし、ネガティブなことは何もありません。試合は40分経ったときにどういうスコアか、どっちが勝っているかが大事なので、途中経過の良しあしは、あまりいまの時点では問題ありません。もちろんより良くなるためには、ここから分析して、向上していくことが大事です。でも、大事なのはこういう舞台でしっかり勝ったこと。そして一戦一戦、選手たちが努力をして、成長をしていること。チームとしてやるべきものが、より良くなっていること。そういうことが大事だと思っています。

――大阪時代は、先発を固定できていました。まだこのチームでは固定できないという状況でしょうか?
木暮 一番大事なのは、中1日の短期決戦で、この準決勝にコンディションを良い状態で臨むことです。こういう大会のマネジメントとしては、戦術的な向上と、個人のパフォーマンス、コンディションの向上、そのバランスが大事です。グループの戦術を向上させるのであれば、セットを固定してとか、そういうことをすればプレー回数は増えるので可能かもしれません。大事なことは、今が新しいプロジェクトのスタートであり、女子の新しいフットサルのプレーモデルをつくる。それに向けて、大会のチャンピオンになるために、いろいろな選手たちと、この短い期間で成長しながら、プレーモデルを再現性高くやりながら、個人のパフォーマンス、コンディションを落とさずにやることが目標です。『セットが』、とか『誰が何分』とかということではなく、いろんな組み合わせであったり、いろんな発見であったり、十分な期間があったわけではありませんから、実戦を通していろんな組み合わせ、いろんな状況を想定して、コンディションを向上させながら。そのためにはプレーしないといけません。そういうものを実戦を通して、準決勝までは準備する必要があった状況です。その意味ではまったくプラン通りであり、先発を固定できていないことには心配はない状況です。

――レバノン戦、バーレーン戦を終えて、中国、ウズベキスタンという流れで、プレーモデル、再現性が出ているのが少なくなっていると感じます。できていないのか、あるいは別の選択肢を取るようにしているのか。どちらでしょうか。
木暮 そこは普通の事だと思います。男子であっても、世界レベルであっても、やりたいプレーモデルと、相手の守備システム、得失点差、ゲーム状況で再現性の高い低いのところでは、ばらつきがでるのは普通です。ただ、何を持って再現性が高いかというと、大事なことは何ゴール奪っているか。オフェンシブなチームというと、何点奪っていて、何回チャンスをつくれているか。その手段として提示しているプレーモデルがあって、決してそれは一つではありません。10個パターンがあれば、その10個のうちどれが有効かは相手の守備システムによって変わることです。選手は実際にピッチでかかるストレス、緊張感もあり、そういうところの精度、何を選択できるかは、当然、変動するものです。多い、少ないではなく、すごくアッと驚くものが多いかというと、そういうものではありません。トレーニングマッチから、僕らが何点を取っているかをみれば、それが正しい道にあるか、ないかの答えは、出ているのではないかと思います。実際に今日、イランと中国の試合は、最終的に4-2でイランが勝ちました。でも、前半が終わったときは2-1で中国が勝っていました。中国が何カ月準備して、どれだけの時間とお金をかけてここに来ているか。そういうことを考えれば、別に中国戦の結果は全然ネガティブではありません。数字だけ見れば『6-4どうした?』とか、あると思います。でも、4失点のうちわけは、5ファウルがたまって苦しい時間帯のセットプレーの失点、それも事前にプランしていた自分たちのやり方は、イエローが出たことで使いづらくなって、システムを変えたところから起きた失点です。3点目のPK、4点目のパワープレーは、パワープレーをやられていることに関しては、彼女たちの日常でもっている環境では、簡単にやれることではありません。この短い準備期間でそこに割いた時間は決して多くないのは事実です。ただ、やりながら向上していく。体験することでエラーを含めて学ぶ。そういうサイクルで来ています。では、今日のパワープレーの守備はどうだったか。格段に向上しています。なんで向上したかというと、ああいう厳しい状況でチャレンジをして、パワープレーでも奪いにいくことをやっています。奪いに行った結果、失点しました。僕が数字にこだわるのであれば、違ったオプションもあると思います。でも、試合背景で言えば、引き分けでも僕らは1位抜けが決まる。スコアを見ても、追い上げられたとしても、ここでプレッシャーを掛けて、やられてもいいからやって、成功も失敗も含めて、学びながら1位で行くということを選手たちには伝えていました。そこでの2失点は、選手が良かった、悪かったというのは、あくまでプランニングの中で起こり得る話です。そこで選手の体現したものを、1日トレーニングして、ビデオを見て、修正する。それで今日、あれだけ長い時間やられてどうだったのか。いま彼女たちに起きているのは、このサイクルです。トレーニングする、チャレンジする、成功も失敗も体験する。それをしっかり理解して、より良くなる。そういうサイクルで進めざるを得ない状況でやっています。そういう意味では素晴らしい時間を過ごせているのではないかと思います。ゴール数では大会を通じてもかなりのゴール数を奪っているチームです。道としては間違いなく、良い道を進んでいるのは間違いないと思っています。

――そのサイクルを考えると、あと2試合できることは今後にも大きいですね。
木暮 もちろん代表ですから、誤解してほしくないのは、成長するために、経験するために、ここに来ているわけではありません。ただ物事にはプランニングというものがあります。そのプランニングは各国によって、かかる時間も、お金も、リソースが全く違います。外の方にはわからないサイクルの中で、自分たちがやりながら成長していくことを選ばざるをえません。ただ最初に言ったように、何のために来ているかといえば、成長するため、経験をするためではなくて、タイトルを獲るため。そういう意味でしっかり準決勝の舞台に立てるということは、タイトルに確実に近づいている。そしてユースオリンピックの権利を取ることにも、当然、近づいている。選手たちにも大きな目標としては、AFCのチャンピオンになること、そして女子のフットサルの未来のために、若い世代の為に、ユースオリンピックに出る。そういう未来につながる大会でもあるという話をしています。その意味でここまで来ることができたことは、その2つを手にする権利を得るところまで来ていますので、良い勝負をして、その2つが成し遂げられるようにしたいと思います。

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――タイに住む日本の人たちに一言お願いします。
木暮 対戦相手がホームのタイですし、すごくアウェーになると思います。ぜひ、こちらに住んでいる人は、選手たちに力を与えてくれると嬉しいです。

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