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【Fリーグ】有言実行の3年計画で大阪をFリーグ王者に導いた 木暮監督「1チームだけ飛び抜けているフットサル界を変えたいという想いがあった」

[3.4 Fリーグプレーオフ・ファイナル 大阪 3-2 町田 岸和田]

 

シュライカー大阪は4日のFリーグプレーオフ・ファイナルでペスカドーラ町田を3-2で破り、リーグ創設10年目で初優勝を達成した。残り5分まで2-2で引き分けていた状況で、相手のパワープレーを凌ぎ切り、勝ち越し点を記録。勝利で優勝を飾った。試合後、大阪の木暮賢一郎監督は「」

 

以下、町田戦後のシュライカー大阪 木暮賢一郎監督のコメント

――今日の試合を振り返ってください。

木暮 今日は本当に最後のゲームで、(優勝するためには)引き分けでもいいというところはありましたが、昨日とは異なる状況でした。ここまで1シーズンを戦い、シーズンで1位になりましたが、タイトルをしっかりと獲るためのラスト1試合でした。昨日の敗戦を受けて、おそらく選手を含めてメンタル的には苦しい部分もあったと思いますが、本当に勇敢に戦ってくれたのではないかと思います。試合のメンバー入りする12名だけではなく、メンバー外の選手を含め、選手たちには試合に出ても、出ていなくても、出場時間が30分でも1分でも、タイトルを獲るためにという要求をしてきました、今日の結果は全選手の、そうした今シーズンの取り組みの賜物です。ですから、全選手に「おめでとう」と言いたいです。また、フィジカルコーチ、GKコーチ、トレーナー、ドクター、いつもビデオを撮ってくれるサテライトの監督、彼らがいたからこそ、僕自身も良い仕事ができていると思うので、全選手、スタッフに感謝の気持ちと、おめでとうという言葉を贈りたいです。

 

――これまで資金力のある名古屋がリーグ戦9連覇をしてきました。その名古屋を上回るためには、頭を使う必要があったと思います。最も頭を使ったのは部分はどこでしたか? また、この優勝の意味をどう捉えていますか?

木暮 自分が大阪に来たとき、フットサルの戦術とか、戦い方ではなく、圧倒的な資金力を含めて1チームだけ飛び抜けているフットサル界を変えたいという思いがありました。Fリーグには、プロ、セミプロ、アマチュアのチームがリーグでも混在している状況です。その中で大阪では1年目から、もらっている金額とかに関わらず、プロフェッショナルとして取り組む姿勢の大切さを、とにかく一貫してブレずに伝えてきたつもりです。また、そういうアイデンティティを一番クラブに植え付けたいと思っていました。

 

ハングリー精神も、モチベーションになります。セミプロやアマチュアが、強豪クラブを倒すというのは、一つのストーリーとなりますし、大きなモチベーション、戦う原動力になります。その対象に名古屋はなっていました。さらに言えば、たとえ1円でもお金をもらっていても、あるいは1円ももらっていなかったとしても、クラブと1シーズン戦うと契約した以上、選手や監督は毎日の練習を100%、120%で戦う約束をしたと思っています。

 

今シーズンの活躍が評価されるのは、結果が出た後であり、次のシーズンに評価が来ると思います。今シーズンはどうとか、来シーズンはどうとか言う前に、今シーズン戦う契約を結んでいるなら、勝とうが負けようが、プライベートで何かがあったとしても、ピッチに来て、トレーニングから100%でやることがプロフェッショナルです。プライベートでは電話番号を知らない相手でも、ピッチではチームメイトのために体を張って戦うのがプロです。隣にいる佐藤亮キャプテンには、一番口を酸っぱくして言ってきたと思います。

 

自分がフットサルを始めた頃は、古き良き時代と言いますか、フットサル界のみんなの仲が良く、手を取り合って、このスポーツを発展させていきたいという想いでやっていました。僕はその中で選手をやっていましたが、今とは真逆の部分も理解をしています。それ(昔のように仲良くやること)も大切なことだと思っています。ただ、フットサル界が次のステージに行くためには、自分たちの環境が良くなるのを待っていても、時間だけが過ぎていくだけです。これは、2つ目の質問につながることになりますが、理想は僕たちがこのような結果を出したことで、さらにチームが変わり、他のクラブの意識が変わり、もっともっとフットサル界が発展していくこと。それが願いであります。

 

結果がどうなるのか、何かが変わるか、変わらないのかという前に、まずは自分たちがプロとしての姿勢であり、考え方であったりを貫くこと。これが正解かはわかりませんが、大阪の選手たちに対しては、すごくそこを要求してきました。(就任1年目に在籍していた)昔からやっていた選手たちは、受け入れられないこともあったかもしれません。若い選手たちは「監督がそう言うんだから」と、素直に受け入れてくれて、彼らのスタンダードになったかもしれません。外国人選手を含め、国籍、経験、年齢など、さまざまな違いがあるグループの中で、クラブとして一つの考え方をつくっていきたいと思っていました。サッカー界の大先輩たちから学びましたし、選手として経験してきた中で、自分はプロとしてやってきました。ここまで選手として、監督としてやってきた中で、大阪にはそういう考え方を浸透させて、クラブがタイトルを獲りに行く姿勢を見せたいなという想いでやってきました。

 

今回、一つのストーリーとして大きな成果が出ましたが、こういう想いがフットサル界を支えてくれるみなさん、新しく魅力を感じてくれた人たち、若い選手、子供たちに伝わり、この素晴らしいスポーツが、さらに発展して、もっともっと真の意味で野球とか、サッカーとか、今で言うとバスケットボールとか、そういうプロスポーツに少しずつ近づいていく。このタイトルが、その一つのきっかけになったというクラブが、出てきてくれると信じています。それが何年後になるかわかりませんが、僕は何年後かに、そうなってくれると信じて、3年間、選手たちに接してきました。これからも、その気持ちをもって、続けて行きたいと思います。

 

――プロ・セミプロ・アマチュアと、契約形態の違う選手が混在するチームが、同じ方向を向けた要因は何ですか?

木暮 Fリーグには12チームあります。シュライカーは、恵まれた部類に入ると思いますが、それでも午前中にトレーニングして、午後はスクールがあります。そういう生活のサイクルなので、こちらに要求があっても、選手は体を休めたいとか、疲れがあるとか、理解したうえで、レベルアップしないといけません。そこで僕が意識したのは、自分の考え方、グループで成し遂げる目標設定から、自分自身がブレてはいけない。選手はフットサルが大好きで、自らの生活を含めて、毎日、多くの時間を割いて一生懸命にやっています。彼らの「フットサルをやりたい」「トレーニングしたい」という欲求は、リーグタイトルをつかむ喜びに対して向かうことが一番だと信じて、自分自身やってきました。

 

もちろん、このようにマイナーなスポーツなので、フットサル以外の部分でも、普及活動や魅力の伝え方はたくさんあると思いますし、それも大事なことです。自分自身、選手としてずっとやってきて、一般の人たちに注目されるきっかけはいろいろありましたが、本当の意味で発展するのは、こういうタイトルを懸けて戦えるチームが1つでも増えて、熱さ、激しさ、そういうものを面白いと感じてもらい、リピーターになってもらうこと。そうしたすごく地道なことだと思っています。

 

誰かのアイディアによって、試合を見に来てもらうきっかけをつくることはできますし、今までもありました。そのきっかけをつくった後に、定着してもらうためには、僕たちが面白いゲームをすることです。それ以外ないと信じてやってきました。

 

そのゴールは当然、リーグ優勝です。そのために時間を使ってきました。3年前、(大阪の)監督就任して初日の練習のとき、「歴史を変えよう」と話をしました。今ではメディアのみなさんも「歴史が変わる」と使ってくれて、うれしいのですが、そのときに選手の前で話したときから、ぶれずにやってきました。ベテラン選手を使わないで、若返りを図ったこともありました。今日のゲームでも、村上(哲哉)は試合に出ていませんし、ここにいる佐藤も出られないじきがありました。悔しい思いをしたと思います。僕自身も選手でしたから、その気持ちはわかるつもりですが、監督である以上、そこで自分が最初に掲げた目標に向けてブレずにやっていく必要があります。そこは自分の信念として、伝えて来たつもりです。

 

――MVPに選出された小曽戸選手の評価をお願いします。

木暮 そうですね…。MVPという賞は、誰にも分らない賞というか日本代表と同じで、10人いれば、10人が「この人」と違う選手を選ぶかもしれません。僕は全選手が大好きで、このタイトルを獲らせてあげたい、獲ってほしいという想いで接してきました。ですから誰がMVPでも、ベスト5でも、みんなが祝福されるチームができた証だと思っています。それがたまたま、小曽戸選手だったのだと思っています。

 

ただ、彼に対する思いは、現役時代も代表で長く一緒にプレーしていて、チームメイトとして、僕は代表のキャプテンとして、その姿勢とか、考え方というところで、非常に信頼していた後輩です。選手時代は違うチームで、彼と対戦したこともありましたが、3年前に獲得したのも、彼の技術、プレーはもちろん、最初の質問につながりますが、プロとしての姿勢を他の選手、若手に伝えられる選手だったので、クラブに熱望して獲得しました。昨シーズンの開幕戦、古巣の大分戦で骨折してしまい、本人もすごく悔しい思いをしたと思います。また、代表(昨年2月のAFCフットサル選手権)では、W杯の敗退の責任をすごく感じたと思います。そこでも試合にあまり出られず、彼にとって昨シーズンは苦しいシーズンだったのではないでしょうか。今は監督と選手なので、あまりそういう話はしませんがね。今回の彼のMVPというのは、Fリーグのすべての日本人選手にとって、プロのお手本になるようなものです。ゴールやプレーの質だけではなく、僕が求めているプロフェッショナルな選手というものを、日本人選手として間違いなく一番体現している選手だと思います。カズさん(三浦知良)に肩を並べるくらいまで、やってほしいなと思います。

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