[女子選手権]グループC総括 大会史に残るゴールラッシュを見せた福井丸岡ラックがアルコイリス神戸を上回り4強へ

グループの組み合わせが決まったとき、このグループの初戦が事実上の決勝という声さえも聞こえた。ともに日本リーグを戦うアルコイリス神戸(関西)と福井丸岡ラック(北信越)が同じグループになり、初戦で対戦することとなったからだ。

アルコイリス神戸は、ここ6大会で4度の優勝を誇る選手権の女王。一方の福井丸岡ラックも優勝こそないものの、過去3大会で2度準優勝している強豪だ。注目の一戦は、高尾茜利、加藤正美という日本代表のアタッカーが点を取りあい、1-1のドローで終わる。本来、この初戦の勝敗により、グループステージの興味は薄れると思われた。ところが、引き分けたことで、残り2試合が、俄然注目を集めることとなった。福井丸岡ラック、アルコイリス神戸は、ともに残りの2試合でゴールラッシュを見せる。互いにハイプレスをかけて、可能な限りショートカウンターを狙いながら、ゴールを積み重ねていった。そして第2節を終えた時点では、得失点差でアルコイリス神戸が+4の差をつけていた。

第3節は、異様な状況だった。アルコイリス神戸はSC水都キングフィッシャー(四国)と、福井丸岡ラックはメッセ仙台レディース(東北)と目の前では対戦していた。しかし、実際に彼女たちが戦っていたのは、隣のコートにいるライバルだった。本来のフットサルのルールとは異なる12分ハーフという時間の中で、両クラブは驚異的なペースでゴールを重ねていく。前半をアルコイリス神戸は6-0で、福井丸岡ラックは10-0で終え、両チームの差はなくなり、残り12分で勝敗が決することとなった。後半に入っても、両チームともにゴールを取り続ける。そして最終的に、アルコイリス神戸は15-0で勝利、福井丸岡ラックは20-0で勝利した。得失点差で逆転した福井丸岡ラックが決勝ラウンドに進出したが、アルコイリス神戸も最後まで見事な戦いぶりを見せた。これほど敗退に値しないチームは、ないのではないだろうか。

両チームが点を取りあったことで、極上のエンターテインメントにはなったが、純粋にフットサルを楽しめたわけではない。得失点差で-30となったメッセ仙台レディース、-25となったSC水都キングフィッシャーには、日本最高峰の2クラブに48分間フルプレスで攻め込まれるという貴重な経験を、必ず今後に生かしてほしい。

 

メッセ仙台レディース 2-0 SC水都キングフィッシャー
[得点者]
メッセ=佐藤一美 2(6分、22分)
水都=なし

福井丸岡ラック 1-1 アルコイリス神戸
[得点者]
ラック=高尾茜利(6分)
アルコ=加藤正美(13分)

SC水都キングフィッシャー 0-8 福井丸岡ラック

[得点者]

水都=なし
ラック=横山夢花(2分)、北川夏奈4(4分、4分、5分、24分)、オウンゴール(11分)、高尾茜利2(13分、19分)

アルコイリス神戸 12-0 メッセ仙台レディース
[得点者]
アルコ=江口未珂5(5分、10分、10分、14分、21分)、関灘美那子2(10分、14分)、小村美聡(11分)、加藤正美3(12分、13分、23分)、藤田靖香(16分)
メッセ=なし

メッセ仙台レディース 0-20 福井丸岡ラック

[得点者]
メッセ=なし
ラック=横山夢花2(1分、9分)、高尾茜利9(3分、7分、11分、12分、14分、21分、23分、24分、24分)、北川夏奈6(4分、9分、11分、14分、20分、23分)、田中悠香(7分)、池内天紀(16分)、小林心(17分)

アルコイリス神戸 15-0 SC水都キングフィッシャー

[得点者]
アルコ=加藤正美4(3分、18分、21分、22分)、若林エリ(4分)、江口未珂5(9分、15分、18分、19分、22分)、関灘美那子4(4分、10分、15分、21分)、小村美聡(17分)
水都=なし