【Fリーグ】引退発表の小宮山友祐へ レジェンドからのメッセージ PART1

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フットサル日本代表でも長らく活躍してきたバルドラール浦安のFP小宮山友祐が、2016-17シーズン限りでの現役引退を発表した。この一報を受け、小宮山とゆかりのある指導者・選手にメッセージを送ってもらった。

 

PART1では、ファイルフォックス時代からのチームメイトであり、2012年のタイW杯ではともにキャプテンを務めた木暮賢一郎(現シュライカー大阪監督)、日本代表で守備を支えてきたGK川原永光、長年、日本代表のキャプテンを務め、小宮山と入れ替わる形で日本代表を離れることになったFP市原誉昭、現ファイルフォックスの選手兼監督のFP吉成圭、ファイルフォックスで守備を固めていたFP板谷竹生とGK定永久男という6名からのメッセージをお届けする。

 

  • 木暮賢一郎(元ファイルフォックス&元日本代表FP)

「友祐とは、ファイルフォックスでも、日本代表でも一緒にやっていましたから、思い出はあり過ぎて語りきれないですね。2012年のW杯に出たときは、2人でキャプテンをやりましたが、良いコンビだったと思います。オレは基本的に厳しく言うタイプなので、『フォローしておいてよ』とは言っていましたね。昔からの付き合いだったので、すごくオレのことも理解してくれていたから、しっかりフォローしてくれた。それこそファイルフォックスの頃は、オレが一方的に友祐に対して怒っていたからね(笑)。彼の人間性が素晴らしいから、そういう関係でできていたと思います。

19歳、20歳の頃の友祐は、本当にへたくそで、とても日本代表に選ばれるようなレベルではありませんでした。それでも今では、『小宮山友祐』といえば、フットサルをやっている選手は、誰もが知っている存在になった。友祐より、うまい選手、テクニックがある選手、シュートがうまい選手はいっぱいいましたが、友祐のようなキャリアを歩めた選手は、ほとんどいません。W杯に3度も出場して、多くの代表キャップを獲得し、10年間のFリーグでの功績も素晴らしいものです。

手の届かないような、スーパーなプレーをするわけではない。それでも友祐がこれだけの選手になったのは、チームが勝つために当たり前のこと、監督の信頼を得るためにやらないといけないことを、本当にやり切れる選手だったからだと思います。試合時間がゼロ秒になるまで戦い抜くとか、攻守の切り替えを早くするとか、頑張るとか、誰でも言えるようなことなんですが、それをやり続ける才能は、ずば抜けていましたね。

僕は今、若い選手を教えるときに、友祐の名前を出すんです。愛情を込めて繰り返しますが、友祐はポテンシャルも低く、センスもなかった。でも、みんなが知っている存在になり、W杯に3回も出場して、キャプテンも務めた。ファルカンの技術はマネができないけど、友祐の『頑張る』とか、『切り替えを早くする』とか、『諦めない』といったことは、うまい、へた関係なくできることです。そして、その姿勢がチームにも良い影響を与えます。

若い選手たちは、彼の下手な部分はマネをしなくてもいいですが、どうして彼が上に行けたのかは、絶対に学ぶべきです。得点王やMVPになった選手をマネることも大事ですが、その前にまずは彼の良い所をマネるべきです。当たり前のことを、本当に大事だとやり切る。この点に関しては、もう本当に素晴らしい才能を持っていた選手でした。

大阪はリーグ戦で、もう一度、友祐のいる浦安と試合をする機会があります。昔から知っているだけに、その限界も知っています。友祐がやることができて、さらにタレント、フィジカルがある選手が大阪にはいます。そこで日本のフットサルは進化しているという現実をしっかり見せつけて、しっかりと引導を渡す試合にしたい。友祐も全部、見てきている訳ですから、日本が勝つためには何が必要かは実感していると思います。大阪の監督として、それが彼に伝わるような試合をやりたいと思っています」

 

  • 川原永光(元日本代表GK)

「長く一緒にやってきた選手だったので、もう少し頑張ってもらいたい気持ちはありました。でも、故障を抱えながら、日本代表を離れてからも、よくやってくれたなとも思います。これからは第2の人生を家族のために頑張ってほしいですね。一番の思い出といえば、タイW杯予選を兼ねたアジア選手権のときです。優勝して、あのときは木暮(賢一郎)と友祐がキャプテンだったのですが、『一緒にトロフィーを掲げよう』と声を掛けてくれました。あれが一番うれしかったですし、今でもあのときの写真は飾っています。本当に『フットサルをやってきて良かった』と思えた出来事でした。

代表でも、浦安でも、後ろで一緒に守ってきて、安心感がありましたし、一緒にプレーするのが楽しかったですね。僕が代表に入ったころは、年上の選手も多くて引っ張ってもらってばかりでした。でも、その後、友祐が入って来たら、年齢が近かったぶん、お互いに言い合うこともできましたし、良い関係を築けていたと思います。同じ世代で一緒に戦って、アジア選手権初優勝など、結果を出せたことは本当に誇らしく思っています。彼はグレと一緒にキャプテンとしてチームを引っ張ってくれて、僕はそれを陰ながら支える立場でしたが、近年の好成績を残した日本代表のチームの形をつくってくれたと思います。

最近も、Fリーグの試合をネットでちょろちょろと見ていますが、昔ほど吠えていないと思うので、残りの試合では昔と変わらないようにやってください」

 

  • 市原誉昭(元日本代表FP)

「(小宮山)友祐との思い出は、いっぱいありますね。Fリーグが開幕したときから、浦安で一緒にプレーしていました。友祐は、いろいろな想いをストレートにぶつけてきてくれて、言い合うこともありました。最近は年齢が近い選手も少なくなり、言い合えるような選手もいなくなってきて、少しフラストレーションが溜まっているのではないかと、心配していました。もともとは、チームをまとめるタイプというよりも、感情で鼓舞していくタイプでしたからね。

2004年のW杯の前には、僕がアキレス腱を断裂してしまい、僕と入れ替わる形でW杯に出場しました。あのケガがなければ、きっと今の位置まで行けなかったから、真っ先に引退の挨拶があるべきなのに、挨拶がないのはどういうことでしょうか(笑)? それは冗談ですが、W杯に3回出たというのは、本当に素晴らしい選手人生だと思います。結局、彼が活躍したことで、僕も日本代表に戻れませんでしたからね。同じフットサルをやってきて、彼は3回W杯に出場して、僕は一回も行けなかった。対照的なキャリアになりましたが、友祐と一緒のチームでプレーできて、本当に楽しかったです。

残りのキャリアでは、自分を抑えないで、すべてをぶつけてほしい。これは引退したからわかることですが、現役でやれるというのは、本当に素晴らしいことですし、戻りたくても戻れません。フットサルをプレーできるのは、素晴らしいことです。悔いが残らないように、最後の最後までやり切ってください。ただ、浦安の最終戦は見に行こうかなと思っているので、そこだけは出場停止にならないようにお願いします」

 

  • 吉成圭(元ファイルフォックスFP)

「本当に尊敬できる選手です。友くんの一番すごいところは、試合になったときのスイッチの入り方です。普段は、すげー優しくて、頼りになるお兄ちゃんみたいな感じなのですが、試合になった途端、鬼と化すんです。そのギャップはすごかったですね。足をつっても、気持ちで走れてしまう人は、友くん以外に見たことがありません。また、フットサルの試合で両肘にテーピングを巻いてプレーしていたフィールドプレーヤーも、友くんだけでした(笑)。ファイルフォックス時代は、いつも後ろにいてくれて、僕が前でいくらミスをしても、全部、尻拭いしてくれて、本当にありがとうございました。残りの現役生活、最後の最後まであきらめない友くんでいてください」

 

  • 板谷竹男(元ファイルフォックスFP)

「ついに引退することになりましたか。現役生活、お疲れ様でした。それにしても友祐が初めてファイルに来た頃は、これほどの選手になるとは想像もつきませんでした。最初はもう、ガッチガッチのサッカー選手で『これでフットサルできるのかな?』という感じでしたからね。ガッチガッチな感じは、あまり変わらなかったと思いますが、ずっと自分のプレースタイルで押し切って、結果も残せたのはすごいと思います。10年もFリーグでプレーして、3度もワールドカップに出場したのだから、すごいですよね。引退をするときは、ぜひ僕が引退するときの飲み会でやっていた『鍋芸』を、吉成と一緒にやってください! 僕はフットサル専門誌の解説をやめてからは、まったく試合を見ていないのですが、どこかでタイミングがあえば、友祐のプレーを見に行こうかなと思います。最後まで頑張ってください!!」

 

  • 定永久男(元ファイルフォックス&日本代表GK)

「彼とは長いですね。特にファイルフォックスでは、治と友祐の2人のフィクソは、頼りがいがありました。Fリーグがなかったときは、チームの仲も良く、ピッチ内外で高い信頼関係を持った中でやっていました。本当に信頼できる2人でした。それが引退というのは、寂しい気持ちがあります。叶うのであれば、もう一回一緒にどこかで試合ができたらいいなと思います。今季、最後の浦安戦では、彼のアグレッシブなプレーを見たいなという気持ちもありますが、試合は試合なので、それに負けないように僕らも一生懸命、戦いたいなと思います」