アジア選手権

【AFCクラブ選手権2018】名古屋のアジア制覇を阻んだタイ・ソンナム ミゲル監督「彼らには私たちを殺す機会があった」

[8.8 AFCクラブ選手権2018準々決勝 名古屋 延長2-3 タイ・ソンナム ジョグジャカルタ]
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大会ぶりのアジア制覇という名古屋オーシャンズの悲願を打ち砕いたのは、日本をよく知る人物だった。2009年から2016年まで日本代表を率い、現在はベトナム代表監督と兼任で、代表の中心選手がそろうタイ・ソンナム(ベトナム)の指揮を執っているミゲル・ロドリゴ氏だ。

今大会、グループステージ敗退というところまで追い詰められながらも、第3節のアル・ダフラ戦(UAE)に辛くも勝ち切り、滑り込みで決勝トーナメントに進出していた。ベスト8進出を果たしたものの、そこまでの勢いはなく、1-2で折り返した準々決勝の名古屋戦の前半の内容も、決して良いものではなかった。直前の試合で前回王者のチョンブリ(タイ)がPK戦の末にレバノンのバンク・オブ・ベイルートに敗れたばかり。波乱がそうは続かないと思われたが、ミゲル・ロドリゴ監督は名古屋との試合を2-2に持ち込むと、延長戦ではパワープレー返しを決めて、2大会連続の4強進出を成し遂げた。

来週には来日し、日本で指導者講習会などを行うスペイン人指揮官は試合後、日本語を交えながら、後半にチームが変化した理由を明かすとともに、パワープレーを選択したペドロ・コスタ監督を称賛した。

以下、名古屋戦後のタイ・ソンナム ミゲル・ロドリゴ監督のコメント
――勝利おめでとうございます。話しを聞かせてもらっていいですか?
ミゲル モチロン。

――前半のタイ・ソンナムには勝ち目がなく、名古屋の日になるように見えました。
ミゲル この試合は2つのまったく違うパートからできています。前半は、名古屋が100%のプレーをしました。攻撃、守備、セットプレー、プレッシング。何もかもが私たちを上回りました。100%、優れていましたし、彼らには私たちを殺す機会がありました。しかし、彼らはそうしませんでした。それに対して後半、反撃したのです。

――ハーフタイムはどんな指示をしたんですか?
ミゲル ロッカールームでは通常、彼らに向かって戦術の話をします。今日も最初に戦術の話をしましたが、そこから戦術ボードを叩きつけて、「戦術のことは忘れろ! 私の話を聞け! おまえたちは前半どれだけ無様な戦いをしているかわかっているのか!?」と、怒鳴りつけました。それで彼らは目を覚ましてくれました。前半、彼らは名古屋をリスペクトし過ぎていました。守備の時も、攻撃の時も、プレッシングもなければ、フォローもない。私には許せなかった。本当のフットサルをプレーするために、努力を重ねてきたのに。そして後半は最初から変わりました。

――すぐに点を取ることができました。
ミゲル そう。あのゴールで追いつくことができ、より良いプレーをすることができました。2014年のAFCフットサル選手権、日本とイランの決勝戦と起きたことは同じです。少しずつ、少しずつ追い詰めていきました。延長に入るとき、選手たちには、「ほら、日本(名古屋)のベンチを見てごらん」と言いました。「私たちのベンチは日が差しているよね? すごく明るいよ。でも、日本のベンチを見てごらん。暗いよね。彼らは私たちを殺すことができた。でも、それができなかった。今度は私たちが、彼らを殺すときだ。彼らは恐れているよ。2014年の日本とイランの決勝戦と、同じことが起きているんだ。彼らのことはよく知っている。顔を見れば、恐れていることが私にはわかる。彼らはパス、パス、パスとなっていて、攻めて来られていないよ。さぁ、いこう」ってね。メンタル面の戦いでした。私たちは後半、延長戦に自分たちを信じることができ、勝つことができました。

――2014年のアジア選手権決勝でも、そうした言葉で日本代表を精神的に勇気づけていましたね。
ミゲル ペドロ・コスタ監督は、とても勇敢でした。パワープレーをしてきたからです。実は私たちもパワープレーをしかける準備をしていたんですが、先にやられてしまったんです。

――追いついただけで満足せず、逆転するためにパワープレーを考えていたんですか?
ミゲル もちろんです。彼らが勝者であるように、私たちも勝者ですからね。しかし、彼らにとっては不幸なことが起きてしまいました。もしパワープレーで得点できていれば、誰もが「ペドロがナンバーワンだ! 最高だ!」「勇敢だった!」と、讃えていたでしょう。しかし、こういう結果になって皆が言うのは「ペドロ、どうして?」です。私は彼の側に立ちたいと思います。私は彼よりも早くパワープレーをすることを決めていましたが、10秒先に行動に移したのは彼でした。そこでゴールが決まりましたが、決まらずにマイボールにできていたら、私たちもパワープレーをしていました。私たちは、ここに勝つために来ていますからね。私はスペイン人であり、彼はポルトガル人の勝者です。勝利を目指した姿勢は評価したいです。

――名古屋は延長に入ってから、それほどチャンスをつくれていませんでした。その点ではパワープレーに出るのも仕方なかったかなと思います。
ミゲル ルイジーニョのシュートがポストを叩いた場面くらいでしたね。しっかりと守ることができていましたが、シュートがポストに当たる幸運が私たちにもありました。またカウンターから決めなければいけないチャンスもありました。私たちのGKも、関口(優志)も非常に良い試合をしたと思います。

――わかりました。ありがとうございます。
ミゲル 最後にもう一つ言わせてください。すべての日本にいるファン・サポーターに、「よろしく」と伝えたいですし、今日の結果について、申し訳なく思います。負けという結果には申し訳なく思いますが、これが私の仕事であり、義務です。理解してほしいですし、私は、本当に、本当に、本当に日本を恋しく思っています。

――それが監督の仕事ですからね。次のターゲットは何ですか?
ミゲル 一杯のビールを飲むことですね。

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――いやいや、チョンブリに続き、名古屋も敗退した、この大会の目標ですよ。
ミゲル 理解していますよ。次のバンク・オブ・ベイルートも非常に強い相手です。大きいですし、イラン人選手が効いています。彼らを相手に戦うのは簡単ではありません。フィジカルで勝負を挑めばどうなるかは目に見えています。私たちは、スペースをうまく使い、ライン間のスペースをちゃんと使わないといけません。ですから次の試合について考えるためにも、私には1杯か、2杯のビールが必要なんです。マジシャン・ミゲルのエネルギー源が、それだというのはご存知ですよね(笑)?

 

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