名古屋オーシャンズ

【AFCクラブ選手権2018】パワープレー返しで敗退となった名古屋 ペドロ・コスタ監督「私は自分の判断とともに生きていく」

AFCフットサルクラブ選手権2018に出場した名古屋オーシャンズは、ベトナムのタイ・ソンナムとの準々決勝で、延長戦の末に2-3で敗れ、2年ぶりのアジアタイトルを獲得することはできなかった。

勝敗を分けた決勝点は、名古屋がパワープレーに出た際に、無人のゴールに決められたものだった。リスクを冒して勝利を目指した采配について、ミゲル・ロドリゴ監督は称賛を惜しまなかったが、ペドロ・コスタ監督もその判断に悔いは残っていないようだ。
以下、タイ・ソンナム戦、翌日のペドロ・コスタ監督のコメント
――お話を聞かせてください。残念な結果になってしまいました。
ペドロ・コスタ 私たちのプラン通りにはいきませんでしたね。

――何がうまくいかなかったのでしょうか?
ペドロ・コスタ 試合でですか? もちろんパワープレーですね。試合については、私たちは良い試合をしたと思います。守備でも良い働きをして、チャンスを多くつくりました。

――ただ後半は前半ほどのチャンスをつくることができていませんでした。
ペドロ・コスタ そう思いますか? あなたは試合後に、試合を通して見直しましたか?

――ハイライトしか見ていません。
ペドロ・コスタ 見るべきです。

――試合後に映像を見返して、違う感想をお持ちですか?
ペドロ・コスタ 試合中と試合後も、私の印象は変わっていません。私たちは後半にも3点、4点くらい決められるチャンスがありました。一つは、(吉川)智貴がセカンドポストに走りこんだ場面、一つはルイジーニョのシュートがバーをたたいた場面。一つはピヴォの位置でマサ(平田マサノリ)がシュートを打った場面、(星)翔太にもチャンスはありました。そういう試合でした。問題はパワープレーです。そこだけにフォーカスしたら、良い試合ではなかったでしょう。私たちはパワープレーの失敗で負けてしまいましたからね。でも、試合を通して見て、しっかり分析をして考えれば、私の考えでは前半はとても良くやりましたし、後半もとても良くやりました。

――その良かった中で、パワープレーをしたことについては?
ペドロ・コスタ 私の判断ですね。

――ゴールを奪うためには、そっちの方が良いと感じたんですね。
ペドロ・コスタ そうです。あの瞬間、私はPK戦まで行きたくありませんでした。残り時間は140秒ほどでした。私たちは、1回、2回、3回くらい、攻撃的なプレーができると判断したのです。しかし、最初の攻撃で(パワープレー返しによる)ゴールを決められてしまいました。あの一点が私たちの致命傷となりました。でも、それがフットサルであり、あれもフットサルの一部です。もしPK戦に行っていても、私たちは敗れていたかもしれません。それだけの違いです。

――タイ・ソンナムはモチベーションが高くなっていましたからね。
ペドロ・コスタ それはわかりません。ただ、あの判断が悪い判断と言われるのは、私たちが負けたからです。もし勝っていれば、「あなたは世界最高の監督だ!」と言われていたでしょう。しかし、結果は出ませんでした。ですから、私は最悪の監督となってしまいました。私は自分の判断とともに生きていかないといけません。それは私の責任でもあります。

――この大会に向けて、名古屋は準備をするのが難しい状況でした。Fリーグでは外国籍選手を3人使えます。しかし、この大会では一人になり、戦い方を変えなければいけません。Fリーグ選抜との試合前1週間は、AFCクラブ選手権に備えてこの大会で使うボールで練習をし、Fリーグ選抜の試合もこの大会をにらんで、好調の橋本選手を外して負傷明けの西谷良介選手、酒井ラファエル良男選手の試合勘を取り戻す取り組みをしていました。しかし、リーグに中断期間があったわけではなく、これ以上の準備は不可能だったと感じます。
ペドロ・コスタ そうですね。でも、それを言い訳にはしたくありません。私たちは、今シーズンのカレンダーが出たときに、FリーグとAFCクラブ選手権がこうした日程になることはわかっていました。言い訳にはなりません。私はベストを尽くして、Fリーグにも、AFCクラブ選手権にも準備をしてきました。ただ、この大会の準備に専念できたのが先週の1週間だけだったということは、紛れもない事実です。

――Fリーグ選抜との戦いでも、意図的に日本人選手を多く使っていましたよね。
ペドロ・コスタ そうですね。

――あの試合も引き分けましたが、40分を通してハードワークする対戦相手に対して、名古屋は非常に苦しむ印象を受けました。
ペドロ・コスタ 私たちは昨日の試合、Fリーグ選抜との試合よりも良いパフォーマンスができていたと思います。それは間違いありません。私たちは昨日、安全に戦っていました。実際にタイ・ソンナムはほとんどカウンターの機会がありませんでした。彼らにはゴールを決められた場面以外、ほとんどチャンスはありませんでしたが、私たちは数多くのチャンスをつくり出していたからです。ですから、あなたは「同じ問題が見えた」といいますが、私にとっての同じ問題は、ゴールを奪えなかったことです。ゴールが足りませんでした。もし、私たちが前半にあと1点、2点取れていたら、すべては違ったでしょう。でも、それがフットサルです。

――しかし、2試合で同じ問題が出たなら、名古屋がより強くなるためには、その問題と向き合う必要がありますよね?
ペドロ・コスタ もちろん、私はチームを良くしないといけません。ただ日本に残っている外国籍選手は、多くのゴールに関与できます。彼らは非常にオフェンシブな選手でありますが、同時に日本人選手を強化して、ゴールを奪えるようにしないといけません。簡単なことではありません。それは名古屋オーシャンズだけの問題ではなく、日本フットサル全体の問題でもあるからです。私たちは全員で取り組まなければいけません。名古屋だけではなく、日本代表でも、選手を向上させて、もっと簡単に点を取れるようにしないといけません。

――体格的には決して恵まれていませんが、あなたは世界最高峰の選手となりました。世界的な選手になる秘訣を持っているのかなと思うのですが、日本人選手には何が足りないと思いますか?
ペドロ・コスタ まず日本の選手たちは良い選手がとても多くいます。本当に良い選手がいてフットサルをプレーします。しかし、世界中の代表を見てください。彼らはブラジル人選手を帰化させています。ロシア、アゼルバイジャン、イタリアなど。決定力は日本に限った問題ではないのです。ポルトガルでも、イタリアでも、同じ問題を抱えているのです。イタリアなんて、すべての選手が国籍を取得したブラジル人です。ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタンなども、ブラジル人選手を足しています。ブラジル人選手を加えて補っていますし、この大会でいえば、イラン人選手が入ってきています。私たちはベストを尽くしましたが、簡単なことではありません。経験はたくさんありますが、私が選手のときもゴールハンターではありませんでした。でも、成長させることはとても難しいポイントです。フィニッシュ、フィニッシュ、フィニッシュと練習を重ねても、実際の試合のプレッシャーは異なりますからね。

――ペドロ・コスタ選手は、決定機で何を意識していたのですか?
ペドロ・コスタ 私がチャンスを得たときは、すべてが止まっているように考えました。ボールが来る前に、チャンスになると感じたときに考えるんです。「何をしたいんだ」と。そして、次にGKを見ます。簡単に聞こえるかもしれませんが、簡単ではありませんよ。GKを見て、ポジションを見て、そこからどこにシュートを打つか、パスを出すのかを判断します。良いシュートを打つためには、良い判断が欠かせません。私はなるべく早く考えるようにしました。素早く考えることが最も重要なことだと思います。ゴールの位置を見て、GKの位置を見る。見えていない状態でシュートを決めることは難しい。チャンスがあったときに決めきることができないのは、落ち着けていないからです。まず落ち着いて、しっかりと見ることですね。そして、もう一つとても大切なのは、監督はチームのために高いレベルのスカウティングができます。しかし同時にすべての選手も、自分でスカウティングをするべきです。私が選手だったときは、事前に相手のことをスカウティングしていました。GKがどんな特徴を持っているのか。対峙する相手が、どんな選手なのか。フットサルはオールラウンドなゲームです。しかし、相手のフィクソが私(アラ)をマークすることは、ほとんど起きないでしょう。対応してくるのは、アラです。ですから私が選手だったときは、対峙する可能性のあるすべてのアラの動きをスカウティングして、どういう動きをしてくるかを頭に入れていました。GKに対しても同じです。チャンスのとき、このGKからどうやれば点を取れるか。そこからも私が何をするべきかが見えてきますし、試合中に落ち着ける原因にもなります。フットサルというスポーツは、ただ40分の戦いではないのです。

――試合前から相手を綿密に分析していることで、優位に立てるということですね。
ペドロ・コスタ 私たちは非常にクオリティが高いです。でも、私たちだけでプレーしているわけではありません。もう一つのチーム、対戦相手がいます。特にゴールに近づいた局面では、相手も全力で止めにきます。対峙する相手、GKを知ることは重要です。もちろん、私もチームにすべての情報を与えようと全力を尽くしていますけどね。

――監督が伝えたことも重要ですが、選手が置かれた状況の中で何を感じて判断してプレーに移すかも重要です。
ペドロ・コスタ そちらが、より重要です。

――監督から「速いボールを入れろ」と言われていたとしても、GKが待ち構えていると感じたら違う選択をするべきです。
ペドロ・コスタ フィニッシュの場面について試合前に、私は選手たちに何も伝えていません。なぜなら選手によって判断は異なるからです。全員に共通して言えるのは、落ち着いて、しっかり見て、ボールを受けたときに止まっているように感じてゴールとGKを見ること。それだけです。もし自分より良いチャンスを迎えられるチームメイトがいるなら、そこを使うべきでしょう。私たちは良い選択をして、良いチームメイトを使う判断もできていたとは思いますよ。

――タイ・ソンナム戦でもう一つ気になったのは、同じ8人の選手をかなり長く使っていたことです。起用されなかった選手たちは、改善が必要というところでしょうか。
ペドロ・コスタ FP11人だったので、3つのセットを組むことはできませんでした。

――橋本優也選手は、グループラウンドで良いプレーを見せていたと思いますが、彼の出場時間が短かったのは?
ペドロ・コスタ オプションですね。私が選手起用を考えるとき、どれだけの時間を与えるかを考えるとき、選手のことは考えません。私はチームのことを考えます。この試合でいえば、私は八木聖人がセカンドセットに入ってプレーすることが最善策だと思っていましたし、彼のプレーは悪くありませんでした。彼は非常に良い働きをしてくれました。パワープレーの最後、彼が入れたボールを取られて失点しました。彼とは試合後に話したとき、「ごめんなさい」と言ってきましたが、「キミはベストを尽くしてくれたんだから、誤る必要はない」と伝えました。優也は、同じく重要な選手ですし、私たちの未来にとっても重要です。しかし、この試合のファーストセット、セカンドセットは、ずっと良いプレーを見せていたと思ったので変えませんでした。後半、いくつか変化を加えましたが、何も新しくならなかったので、同じセットに戻したのです。

――チームがうまくいっていると感じた場合、いじることで壊れることもありますね。
ペドロ・コスタ そうです。本音を言えば、ベトナムのチームは5年前とは違います。私たちが、名古屋大会で、7-1で勝利したときは、おそらく選手も全く違います。正確には把握していませんがキャプテンの一人だけが、そのときもいたのではないでしょうか。彼らはこの5年の間にW杯にも出場し、どんどん成長していきました。彼らは日本のW杯出場を阻み、W杯でも良い戦いを見せて、成長を続けました。

◆◆【PR】フットサル/サッカーブランド agrina◆◆

――4強に残ったレバノンも含めて、アジアの様々な国が力をつけています。
ペドロ・コスタ その通りです。ですから、試合前から難しくなることはわかっていました。もちろん私たちが上回っていることは、間違いないでしょう。でも、それはピッチで証明しなければいけないのです。今でも、私は私たちのチームの方がベトナムのチームよりも良いチームだったと思っています。試合が終わってからも、最初から最後まで、試合の映像を見直しました。それでも、私たちの方が良いチームだという感想は変わりません。私たちは最初の1分から、50分まで、ずっとプレスをかけて、ベトナムのゴールに近い位置でボールを奪おうとしていました。すべてをやりました。パワープレーを含めてね。でも、そのパワープレーは不運にも、うまくいきませんでした。そして負けてしまったんです。この悪い瞬間、私たちは学ばないといけません。私もパワープレーのことを学ばないといけません。なぜなら、私たちは相手を上回っていたからです。私はすべての人の感想、意見を受け入れます。でも、私の意見では、今朝、試合を見返したうえでも、私たちが上回っていました。ただ、すべてを支配することはできません。良い相手も準備をしてきますし、2か月近くにわたって良い準備をしているわけです。これは言い訳ではありません。なぜなら、そういう相手と競っているのですから。もちろん、私たちに勝つ可能性は十分ありましたけどね。ここから私たちは、このゲームのことを忘れて、次に来るリーグ戦に準備を進めなければいけません。リーグ戦が、私たちにとって最も重要なトロフィーであり、そこに集中する必要があるからです。

 

関連記事

  1. 【Fリーグ】名古屋×すみだ 試合後のすみだ 諸江主将コメント
  2. 【Fリーグ】FPガリンシャがFデビューのすみだ、アウェーで名古屋…
  3. 【Fリーグ】時速130キロの弾丸シュートを放つU-19日本代表キ…
  4. 【Fリーグ】公式記録も4戦連発を認める! 名古屋FP星龍太「僕の…
  5. 【Fリーグ】9発快勝も名古屋FP吉川智貴は内容を反省「結果は良か…
  6. 【オーシャン杯】大会連覇を目指す名古屋が決勝進出! 町田はFP森…
  7. 【Fリーグ】後半3ゴールの名古屋、仙台に逆転勝利で今季15勝目を…
  8. 【FリーグPO】2点ビハインドでイゴール不在、厳しい状況で2戦目…

日本代表

Fリーグ

海外

女子

Twitter でフォロー

カテゴリー

PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。