アジア選手権

【AFCクラブ選手権2018】変革の必要性を訴えるFP星龍太「『個で』『個で』『個で』だと限界がある」

[8.8 AFCクラブ選手権2018準々決勝 名古屋 延長2-3 タイ・ソンナム ジョグジャカルタ]
名古屋オーシャンズが2-3でタイ・ソンナムに敗れた一戦は、10回やれば78回は名古屋が勝てるようなゲームに思えた。前半にタイ・ソンナムを圧倒しながらも、1点のリードしか奪えず、後半の開始直後に同点に追いつかれると、勢いづいた相手と五分の試合を展開してしまう。終盤、パワープレーというギャンブルに出た結果、無人のゴールにシュートを決められた敗戦によって、チームが目指した2年ぶりのアジア王者という目標は達成できなかった。

勝てたゲーム。そう表現したくなる一戦だが、キャプテンのFP星龍太は、世界と戦っていく上で、Fリーグをけん引していくクラブとして、大きな変革が必要だと警鐘を鳴らした。

以下、試合後の名古屋FP星龍太選手のコメント
――勝ちゲームでしたね。
星龍太 そうですね。前半、相手の守備がまだ迷っているというか、対応しきれていないときに決めることができれば一番良かったのですが、後半はチャンスをつくれたのはカウンターが多かったのかなという印象です。

――後半は相手も勢いが出てきていましたね。
星龍太 修正された部分があったと思いますし、僕たちがやっていることが単調だったのもあると思います。あれだけ相手もロングボールを放り込んで来て、ディフェンスの部分で落ちたところがありましたし、後半は体力的にもきつかったですね。

――後半はピッチ内の勢いが落ちていった印象を受けました。
星龍太 フィジカルベースも下がっていましたし、うまくいっていなかったことが一番かなと思います。やっぱり日本では個ではできていますが、こういうアジアのところで個でできる部分もありますが、結構、ハードコンタクトでつぶすことができてしまうので。ちょっと引きはがしても、手で押したり、引っ張ったりしてもファウルになりません。そういうところで個ではなく、全体としての打開策をもう少しやらないといけないところが、後半に顕著に出ていて、決めては正直なかったなと思います。攻めていても、攻め切れない部分がありましたし。

――後半は距離のある位置からのシュートが多かったですね。
星龍太 決定機はありましたが、それもカウンターが多かったので、やっていて難しいなと思いましたし、修正しきれていませんでしたね。

――名古屋の攻め手が少なかったこと。ファウルになっても審判がとらなかったこと。この辺からパワープレーに出る選択は責められないのかなと思いますが、そのパワープレーの終わり方が相手にカウンターを許す形になっていました。
星龍太 決めるのはペドロ・コスタ監督ですが、入り方がジロっていう回るやつから入ったのですが、それで失点してしまいました。相手が2-2で来ていたのに、それをやってしまったところがありました。

――そこは中の判断で?
星龍太 いや、指示は出ていたのですが、そこで無理に放り込まず、戻せばよかったというのは結果論ですが、ありますね。あとは最初から相手がディフェンスをどうやってくるかわからなかった。それならリスクのない攻めから入り、様子を見て、そこから変えてもよかったと思います。リスクのかけ方が違ったのかなと思います。中で決め手がなくて、パワープレーに出たという判断だとは思いますが、うちらは日本でもそんなにパワープレーをしません。基本、(パワープレーを)守る側なので。そういった試合経験のなさはもちろんありますし、パワープレーがいくら練習でうまくいっても、ディフェンスがその通りに動くわけではありません。試合経験がものをいう中で、あそこで選択したのは、一種の賭けです。その賭けに失敗したというので、やりきれない部分は正直ありますね。あそこまで引っ張ってしまった僕たちがいけないのですが…。

――もう少しFP4人で攻めたかったですか?
星龍太 うーん。僕は体力的にきつかったですが、その方が可能性はあったと僕は思います。リスクをかけるにしても、メンバーが固定されていたじゃないですか? (ファーストセット)4人、(セカンドセット)4人の8人が出ている中で、左利きは一人しか出ていませんでした。そうなるとパワープレーで急に左利きの選手を出すのも難しい。それなら、リスクをかけなくてもよかったと思いますし、延長の後半に酒井(ラファエル良男)を出しておいて、そこからの流れでやってもよかったのかなと。そこは監督の決めることなのですが、やれるパワープレーが限定されていたのがあったかなと。うまくリスクをかけられなかった、賭けに出られなかったのは、少なからずあると思います。なので僕は、パワープレーに出なくてもよかったのかなと。もちろん賭けに出るのは、監督の決定がありますけど、みんながみんな「パワープレーでいこうぜ!」となっていたら良いと思いますが、そんなに試合でやっていないので、パワープレーに自信を持っているわけでもないんですよね。もちろん2年前のAFCクラブ選手権はパワープレーがはまって、成功しましたが、それと今回は違います。あと前回は、負けている状態で入って、相手が困惑していて追いついたから同点でもパワープレーを続けたのですが、今回は違っていて引き分けの状態からスタートしました。

――相手にパワープレーをやらせてもよかったですね。
星龍太 そうですね。だから、ピッチの中では困惑していた印象はありますね。

――結局、ルイジーニョ選手の個に頼る形になっていましたからね。
星龍太 2-2で守ってきて、真ん中にシューターを入れようとして、ルイジーニョが自分から出て中に行きましたが、そうしたらダイヤモンドの形で守ってきました。いつもやっていないやり方でやったので、結局、迷ってやってしまったと思います。それなら切り替えてやめる手もあったし……そこの冷静な判断が残り1分ちょっとでできるかはわかりませんが、あそこまで試合を引っ張ってしまった。流れが良かった前半、そこから単調になってしまったのも僕たちのせいです。守備の仕方も、攻撃の仕方も改善しないといけない部分です。守備はもうちょっと省エネにできた部分もあったので。全部がマンツーマンだと、裏にボールを蹴って走ってというチームには、体力を消耗するだけです。それに今日は暑かったので。

――アリーナ、暑かったですよね?
星龍太 そうなんです。予選とか同じ会場でも涼しかったのですが、空調のブレーカーが落ちたのか、エアコンがついていませんでした。ロッカールームでも故障なのかエアコンがついていなくて、そうしたところで体力を削られて、あれだけ走る相手だとさらに削られるので。F選抜との試合もそうですが、走るチームに対しての戦術なりをもうちょっとコアにやっていくべきかなと思います。やっぱり「個で」「個で」「個で」だと限界があるので。特に代表とかで戦うとしたら、世界レベルで考えると「個」が通用しなくなるわけですから。

――外国籍枠がFリーグとAFCクラブ選手権が同じなら良いのですが、組みなおしになりますからね。
星龍太 そのベースとなる部分をある程度は決めて、その上で個人戦術だったり、個々の判断が光ると思います。そのベースとなる部分がちょっと弱かったかなと思います。リーグで勝ててしまえているぶん、突き詰めなくていい部分だったのかもしれませんが、こういう大会に出ると、やっぱり顕著に現れます。試合を通してみても、予選から見ても、単調な攻めばかりだったので。だから、この結果だったのは仕方ないのかなという感じはしますね。

――この結果が出ると、次に名古屋がもっと強くなるためにどうするかを考えるしかありません。
星龍太 もちろん勝ちたかったし、勝てた試合でもあると思います。でも、もしかしたら相手も同じ気持ちだったかもしれません。勝てる試合で、勝てたと。

――特にタイ・ソンナムは前半の20分は、ほとんど寝ている状態でしたからね。
星龍太 そうですね。だから本当に悔しいですが、実力が足りなかったのが結果に出ていると思います。

――この負けは引きずりそうですか?
星龍太 どうですかね。リーグ戦では、Fリーグ選抜と引き分けて中断に入って、今回、予選を突破したけどぎりぎりの試合に負けてしまいました。早く(日本に)帰るので、体もリフレッシュできると思いますし、修正できる時間もあるので、やってみないとわからない部分はありますが、ここから対応されてくるのではないかと思っています。だから一回、チームとして根本的な見直しをしてもいいのかなと。そういう手は早く打った方がいいと思います。負けてからでは遅いですし、やれる時間はあるので、新しいことに挑戦してもいいと思います。もちろんペドロ・コスタ監督の3年目で、ある程度のベースはできていると思いますが。

――セットの組み合わせを含めて?
星龍太 そうですね。もうちょっといろいろ試していくことも、長いシーズンを戦う上では必要なのかなと思います。Fリーグでは悪くても勝てているところがありますし、勝ち切れる能力があるので、調子が悪いのは、いろいろ新しいことを試すためにやってもいいと思いますし、序盤がチャンスなので。後からだと、何もできなくなってしまう。そうすると一つのことを信じてやるしかありませんが、対応されてしまいます。どんどんフットサルは変わってきているので、僕たちも同じことをしていてはダメ。Fリーグを引っ張っていくためにも、何か試してもいいのかなと思います。

――帰ってゆっくり休んで……ゆっくり休めなさそうですね。
星龍太 そうですね。練習は増えると思います。もちろん練習は大事です。ただ、フィジカルベースになっていて、「フィジカルが足りない」となっているのは、変えていきたいなと。日本ではフィジカルでも勝てるけど…というところですね。

――ベトナムの選手も強い選手は、強いですからね。あらたな名古屋をつくるきっかけになれば、無駄ではありませんね。
星龍太 そうですね、中から変えていくしかないと思います。

――ここまでは結果は出ていたんですけどね。
星龍太 あれだけチャンスをつくっていて、外したのも問題ですけどね。

――ハーフタイムに入ったとき、僕は「これはいける」と思ってしまったのですが、そうした油断はありましたか?
星龍太 いや、そんなことはありませんでしたね。前半は追いつかれて、ぎりぎりで逆転したので。なので、そんな余裕もありませんでした。

――でも、あれで「追いつかれても取れる相手だ」とはなりませんでした?
星龍太 修正の部分はなかったかなと思います。相手の攻撃に対して。

――ハーフタイムですか?
星龍太 うん。全部マンツーマンになってしまっていたので。それをやると疲れるのですが、そこの修正はなかったし、しませんでしたね。

――準備期間はいかがでしたか? Fリーグ選抜との試合はこの大会に向けて、日本人選手を多く使っていました。その週は練習もAFCクラブ選手権用のボールでやっていたと聞いています。
星龍太 そうですね。1週間、Fリーグ選抜のときは、AFCのボールでやっていました。ただ、そんなにメンバーを日本人にしてというのは、なかったと思います。なのでボールと、あとはパッシャン(西谷良介)、酒井(ラファエル良男)の試合感覚を取り戻すくらいで、そんなにできなかったかなと思います。

――チョンブリなんかは日本遠征もしていますが、Fリーグの日程では不可能ですよね。
星龍太 難しいところはありますよね。

――Fリーグ選抜との試合直後に、インドネシア入りしているので、可能な限りのことはやりましたよね。
星龍太 コンディション的には、そこまで悪くはなかったですけど、蓄積されてきますね。今日は本当に体が重かったです。2日空きましたが、なかなか疲労は取れませんでした。

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