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【東京都リーグ】中野光彦の11番を預かるFP上村信之介「みんなが戻ってくる場所をオレが残さないと」

[4.7 東京都1部リーグ第1節 フトゥーロ 3-2 アトレチコ新宿 駒沢]
7日に開幕した東京都1部リーグで、フトゥーロはアトレチコ新宿に3-2で勝利した。昨季、関東2部リーグからの降格が決まった直後には、解散もささやかれたが、チームは存続して東京都1部リーグを戦うこととなった。

しかし、チーム創設以来在籍していたFP中野光彦が「いろいろなことを考えて」チームを離れた。中野とともに唯一、初年度からチームに在籍していたFP上村信之介は、中野が着け続けていた背番号11を引き継ぎ、基本的に最後尾のフィクソとしてプレー。終盤にゴールが欲しいときは、前線に攻め上がった。43歳となったフットサルのカリスマは、フトゥーロの全3ゴールをアシスト。試合後に今シーズンに懸ける思いを聞いた。

以下、アトレチコ新宿戦後の上村信之介選手のコメント
――かなりメンバーが入れ替わりましたね。
上村 初めて見た子いましたよね? 10年前にいた選手、6年前にいた選手を呼んだんです。中野先輩もチームを離れてしまって、運営もどうしていこうということで、チームを壊すか、なくすかしかないのかなと。本当にそこまで話していたんです。それで、ヒデ(渡辺英朗)とか、今日来てくれていた選手たちに「チームをつぶしたくないから、助けてくれないか」と声をかけたんです。でも、来れる、来れない、ってあるじゃないですか? 今日はたまたま2人来てくれましたが、本当は6人、7人で戦う可能性もあったんです。

――今年、渡辺英朗選手は登録されていましたが、試合に出る可能性はあるのですか?
上村 あります。仕事の都合がつけば、来ることができます。シーズンの開幕が4月の上旬と早く、ここまで運営面、登録面でチームの体制を整えるので精いっぱいだったので、僕らは「ピッチ内のチームづくりは、今日の開幕戦からやっていこう」と。「やりながら、負けても成長していこう」と話していました。
いろんな人に「戻って来て」とお願いしてチームを残すべきなのか、『チームをなくして、自分自身はどこかに移籍してもいいのかな?』とも思ったんです。でも、人生は一回限り。フトゥーロという場所は、いろいろな人がつくってきてくれた場所です。今後、僕がフットサルをできなくなっても、この場所があったから僕がフットサルをやれてきたことは変わりません。そういうところを、つぶすわけにはいかない。人生が一回限りなのであれば、この人生を一回潰そうかなと思って、ここに残ることを選びました。自分みたいな思いになれる人が、この環境でどんどん入って来て、成長していく。そういう場所があってもいいのかなと。
人生一回で、トップレベルでプレーすること、ここでプレーすること、それを天秤にかけたら、僕にはここが一番大事な場所です。ここがなくなったら、意味がない。ノッチ(中野光彦)が引退なのかはわからないですけど、人数が少なくても頑張らないといけません。想像していた以上に退団していた選手が多くなってしまったので。生活が変わって、一時的に離れないといけない人もいると思うんです。ここをなくしてしまうと、そういう選手が戻ってくる場所もなくなってしまうので。
平均年齢は、かなり上がってしまったと思います。今はピヴォを設定してフットサルができないのが、ちょっと大変です。カズ(大柴和正)が悪いわけではなく、やっぱり違うプレースタイルのピヴォが2人はほしい。

――前半の終了間際に一度、ピヴォ当てをして飛び込んで行く形がありました。
上村 でも、ダメですね。僕もダメですけど、彼もダメです。どっちもダメですよ。もっと練習しないと。どっちも下手だから。下手集団ですから、僕も含めて。だから今日は本当に不安でした。でも、去年と同じような雰囲気のチームをつくっても、多分、うまくいかない。今シーズンのメンバーは、今日の選手プラス、ヒデ、石黒(裕二)、石川敦朗、鈴木優也で14人はいます。セレクションもやった方がいいのかもしれません。でも、みすぼらしいかもしれませんが、このメンバーでやると決めたら、このメンバーで1年間やりたいですけどね。

――スタートから10分くらい、ずっとプレーしていて驚きました。
上村 味方との連係も、まだ練習が足りていませんからね。ほとんど(開幕戦に向けて)準備が何もできていない状況でしたし、実際に相手の方がポゼッションが高かったと思います。東京都1部リーグには良い選手も、良いチームもいて、この中から1チームしか入れ替え戦にいけないのは、本当に大変だなと思いましたね。少なからず、自分たちもこれからそこに挑むわけですが……期待よりも不安が大きいですね。
――今シーズンは、昨季まで中野選手が着けていた11番で戦うのですね。
上村 ノッチとはあんまり話せていないのですが、勝手に僕が11番を付けさせてもらいました。ノッチがやってきたプレーにしても、チーム運営にしても、その両方、フットサルに対する情熱的なところも、僕はこの10数年、彼におんぶに抱っこで来てしまって、何も知らないままここまで来てしまいました。いろいろ勘違いしてしまっていたことに、いなくなって気づいたこともありますし、できれば帰って来てほしいですよね。本人は「体力的に」と言っていましたが、それは本心ではなくて、何かのきっかけでそうなっただけだと思うんです。チームに最初からいるのって、俺とノッチだけだったから、その彼がいなくなるのは、正直、本当に寂しいです。本当はやりたいはずですからね。去年の11番より、ちょっとはうまくなったと思わせるプレーをしたかったんですけど、そうもいきませんでした。

――でも、今日の試合は3アシストですよ。
上村 マジ? あ、そうだね。でも、CKの1点目のは落としが良くなかったから、あれは自分の中ではアシストにはならないですね。
でも、都1部に落ちてしまいましたが、いろいろな人に出会えて「フトゥーロまだ頑張っているね」って言ってもらえたり、挨拶してもらえるのは、場所は関係なく「フットサルやっているな」っていう喜びを感じられています。お客さんも関東2部より多いですからね。

――僕もそうですけど、都内の方が行きやすいですからね。
上村 でも、逆に人がいっぱい来る以上、今日のプレーの質は最低ライン。本当に今日は最低だと思うし、今日のフットサルをやっていたら、これから絶対に勝っていけないことはわかっています。間違いない。それをもっと恥ずかしくないようにしたいし、負けたとしても、「これ面白いな」とは思わせたい。フェイクにしても、呼吸に合わせてチャンスをつくったりする。自分たちがやってきたことって、本当の基本的なことだと思っているんです。だから、古い、新しいではないし、そこは東京1部でも見せていきたいですね。基本的な動きを(眞境名)オスカーとかに教えてもらったし、(中村)恭平さんも海外のビデオを入手してくれて、それが衝撃的で「やろうやろう」と思ってやってきた。そういう人たちがいなかったら、何もなかったですからね。

――今日の試合、相手のGKは上村選手のことを聞いたら「有名ですし、よく知っていますが、あの人にボールが入るといなされて、かわされるから、後ろから見ていて怖くて仕方がない」と言っていました。良い言葉ですよね。
上村 全然ダメですよ。100点満点中10いかないくらい、自分のプレーには納得いっていないです。パスミスも多かったし、イメージも……。結局、組織の設定ってあるじゃないですか? ここにボールがあれば、人がここにいて…というイメージがわかる。でも、今はうちにはそれがない。そうなると、個人の判断しかないんです。それしかないのに、自分がミスしたら、それは自己責任です。逆にわかりやすくて、組織で戦うところもあっていいのですが、練習も満足にできていない今の状態では、ミスの仕方が大事。ミスが、ミスじゃないようにさせないといけない。

――とはいえ、相手を押し込む状態になったら、何回かボールに触りたいじゃないですか。でも、今日の試合を見ていると、一度ボールを離したら、同じ攻撃の中で戻ってくることは、ほとんどありませんでした。さすがにこれだとキツイのでは?
上村 言っていることはわかりますけど、それでもできるようにしないとダメかなと。基本的なことができないというより、言われたことしかできなくて、自分で判断ができなくなっている。相手の状況を見て、「これなら2番だ」「これなら3番だ」っていう判断ができない。ボールを持っている選手が『2番だ』と思って、「2番!」という。それを言われてから動くのだと遅いですよね、ちょっと。

――2-2に追いついてから、一度バックパスをしたときは『引き分けでいい』と考えているのかと思いました。でも、その後に浮き球のパスを出して周りが反応しなかったときは、「行けよ!」と怒っていました。それを見て最後まで勝ち点3を狙っているんだなと伝わりました。
上村 勝ち点1の大きさは、関東2部で感じましたね。どれだけ負けないことが重要か。フトゥーロはここ数年、開幕戦は勝てていなかったと思います。シーズン序盤の勝ち点1、勝ち点3というのは、そのうち塵も積もって、本当に大きくなってきます。

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――さらに都リーグは試合が少ないですからね。
上村 本当に今日はラッキーでした。これからの練習ではもっとストイックに、シビアにやっていかないといけない。ラッキーだったのを勘違いして「俺ら行けるじゃん」って思ってしまうのは、おかしな話です。「最悪なんだよ、観たでしょ。相手がどうこうじゃなくて、自分たちがやりたいことがこれだけできないんだよ」っていうところを、もう一回見つめ直した方がいいですね。
――決勝点となったセットプレーのときは、後ろに出す選択肢を相手に見せていました。
上村 相手が「どうせそっちだから」と言っていたんですよね。言われても、そこに出すことが最善だったりもするので、僕も出そうと思ったんです。でも、相手のDFがどっちも止まっていた。それなら後ろに出してシュートのコースを減らすより、一番蹴りやすい場所は、ゴールを真正面に捉えている選手。だから、ただそこに出しただけです。状況を見て、バーッとDFが出てきていたら、後ろに出したかもしれません。たまたまですけど、決まってよかったです。

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