U-20日本代表

【タイランド5】フットサル日本代表が戦う3試合の見どころ

《文=河合拓》

タイランド5の見どころは、いくつかある。まずはチームとして、スタートを切るU-19日本代表がどのような戦いを見せるか。これまでの日本代表は、ドリブルの得意な選手を生かす戦い方を見せていたが、今回のメンバーは自分で仕掛けて行くタイプよりも、バランスをとれる選手が非常に多い。格上の相手と戦う際に、誰がどの程度のパフォーマンスを見せることができるかというのがポイントだろう。もっとはっきり言ってしまえば、今回招集したアラ-フィクソタイプの選手で軸になれる選手を見つけることが、大きなテーマのように思われる。

鈴木隆二監督が、どのような選手起用をするのかにも注目したい。皆本晃、仁部屋和弘、清水和也、植松晃都のセットであれば、ある程度はどの相手とも戦えるはず。しかし、完全にセット分けをしてしまうと、それ以外のメンバーの時間帯が正直心配だ。事前にトレーニングもできなかったため、セットを組ませるよりも、この4人のうち、2人もしくは1人を常にピッチに置きながら、他の選手と組ませていくことが予想される。また、そもそも鈴木監督がピヴォをどれくらい使うかという点にも注目したい。

対戦相手を考えると、日本が最もつけ入るスキがあるのは、初戦で戦うタイ代表だろう。タイ代表を率いるのは、ご存知ミゲル・ロドリゴ監督。2月のW杯予選を兼ねたAFCフットサル選手権までフットサル日本代表を率いていたが、W杯出場権を得られずに退任となった。その後、オファーを受けた末にタイ代表の監督に就任し、W杯でも指揮を執る。そのミゲル監督のタイ代表監督としての初陣が、この試合になるのだ。

ミゲル監督は、守備組織の構築に着手しているようだが、皆本、仁部屋らは、そのやり方をタイ代表の選手たち以上に熟知しているはず。この試合に勝ちに行くのならば(他の試合もだが)、彼らに頼るところは大きくなるだろう。普段は空席の目立つスタンドでプレーしている選手たちが、いきなり1万3,000人の観衆で埋まり、指示の声も通らないバンコクアリーナのピッチに立ち、どれだけのプレーができるかというのも楽しみなところだ。日本の若手から、個で通用する選手が出てくるかも見逃せない。

第2戦で戦うカザフスタンは、W杯でもサプライズを起こすのではないかと言われている実力国だ。正直、海外のフットサル事情には疎いため、あまり多くは書けないのだが、それでも、ブラジルから帰化した超攻撃的GKイギータの名前は聞いたことがある。強烈なシュートと正確な足技を生かし、ガンガン攻め上がってくるという。押し込まれる時間が長くなることが予想される日本としては、粘り強く守り続け、イギータを引き出し、パワープレー返しのようなゴールを狙うのも手だろう。この試合では、先制点をどれだけ長い時間与えないかに注目したい。

逆に3戦目となるイラン戦では、日本の若いGK、岩永汰紀と坂桂輔の2人が注目だ。イランのシュートレンジは、Fリーグとは全く異なり、そのパワーも規格外。フル代表でも、GKの好セーブがなければ、大差を付けられておかしくない相手だ。かつて、FPエデル・リマが来日したとき、世界最高レベルのパワーのあるシュートを受けた日本人GKは、反応することも許してもらえなかった。それと同じことが起きるのではないかと、予想している。彼らが文字通り、手も足も出ないようだと、ゲームとしては極めて難しくなってしまうが、そこはチームが始動した直後に、こうした経験ができるのもプラスと考えるしかない。

また、この試合の前日には、午前、午後とトレーニングもできる。連戦後ということで、リカバリーに費やす時間が長くなるかもしれないが、何らかの修正はできるはず。鈴木監督が、どのような手を加えるかも、この試合からは見えるのではないだろうか。

どの試合も厳しい展開が予想される。だが、来年のU-20フットサル選手権に向けての最初の一歩であることを忘れてはいけない。そう遠くない過去に、日本のフル代表はブラジル代表に10点以上のゴールを許して大敗したこともあった。そうした経験を経て、アジア王者になったのだ。どんな展開になったとしても、最後まで戦い続け、一つでも多くの収穫と課題を持ち帰ることが、今回、選ばれた若い12の責務である。

※この原稿は19日の練習取材前に書きました

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