Fリーグ

【選手権】チームを2冠に導いたキャプテン 大阪FP佐藤亮「フットサル界に一石を投じることができた」

[3.20 第22回全日本選手権決勝 すみだ 2-7 大阪 代々木第一]

 

Fリーグに続き、全日本選手権も制し、国内2冠を達成したシュライカー大阪のキャプテンであるFP佐藤亮は「特別なことは何もしていないんですよ」と言う。そう、チームを一つにまとめることは、彼にとって特別なことではない。チームを広く見渡し、誰とでも同じように話すことができる。あくまで自然体で――。

 

シーズンを通じて、与えられたプレー時間は決して長くなかった。それでも疑いなく、チームが2つのタイトルを獲得するために欠かせない存在でもあった。誰もが信頼を寄せる大阪のキャプテンは、タイトル獲得後も周囲への感謝を繰り返した。

 

以下、すみだ戦後の大阪 FP佐藤亮選手のコメント

――優勝おめでとうございます。Fリーグに続き、全日本選手権も制しました。どんな気持ちですか?

佐藤 Fリーグの優勝チームとして……というよりも、今大会に関しては全く違う気持ちで臨もうとしていました。2冠を達成することよりも、Fリーグのチャンピオンチームとして、そのクオリティを見せることは意識していました。Fリーグのチャンピオンという立ち位置にいるのは間違いないので、こういう結果が出て良かったです。

どこのチームもそうだと思いますが、今シーズン限りで引退や退団を表明している選手がいる中で、このメンバーでできる最後の大会でした。また、今シーズン、自分たちが取り組んできたことが正しかったこと、優勝に値する価値のあるものだったことを証明できたという意味でも、嬉しい思いは大きいですね。

 

――決勝戦は立ち上がりに2失点するというまさかのスタートになりました。タイムアウトまでは、ちょっとバタバタしていましたね。

佐藤 想定外の幕開けではありましたね。昨日、決勝戦の対戦相手がフウガドールすみだに決まった時点で、会場に来る大半の人たちはフウガの応援をするだろうと予想していました。僕がまだフウガにいた2009年の全日本選手権の決勝で名古屋オーシャンズと対戦した時は、逆の立場でした。木暮監督からもそういう話はありましたし、勢いやチームのキャラクターを含め、特に試合の立ち上がりは「警戒が必要」と話していた中で喫した2失点だったので、少し焦った部分はありました。でも、タイムアウトでメンタル的に立て直すことできましたし、アルトゥールが劣勢の中でもスコアを動かしてくれて、1-2に持っていけたのは大きかったですね。

 

――あの1点がチームを勇気づける意味でも大きかったのですね。

佐藤 大きかったです。もし、あそこで0-2のままで試合が進んでいたり、もう一点取られていたりしたら、本当に苦しくなっていたと思います。

 

――すみだは前線からかなり激しくプレッシングに来ていて、ファウルも重なっていきました。あのすみだのプレッシングというのは、イヤでしたか?

佐藤 この試合で一つ目のファウルは、こちらが取られたと思うんですよね。たしか、チアゴが相手選手を押したときです。そのときに、「今日はこのくらいの基準だ」と確認していました。

 

――ベンチから審判にも「これが基準ですね?」というような確認をしていましたね。

佐藤 チーム内でも、「今日はこれ取るぞ」と言い合っていました。フウガはファウルを臆せずに後ろから来るとわかっていたので、うまくファウルを積ませようというのは狙いとしてもありました。

 

――アルトゥール選手の第2PKは、本当に強力ですね。

佐藤 クオリティが高いですよね。第2PKの一番手のキッカーは、ヴィニシウスなのですが、昨日の試合で外していたので、アルトゥールが蹴りました。リーグ戦の終盤にあったアウェーの町田戦でもイゴールを相手に決めていましたが、本当にクオリティが高いです。

 

――あそこで点が取れると計算ができると、心理的にも余裕が持てますよね。

佐藤 それは全然、違いますよね。

 

――前半のうちに逆転し、さらに後半の立ち上がりに追加点を挙げて、そこからはかなりラクになったのではありませんか?

佐藤 それはありましたね。ハーフタイムに、「フウガは過去の大会でも残り1秒になってもあきらめなかったチームだ。勝負が終わったわけではないから、前半よりも集中して試合に入らないといけない」と確認していました。その中でスコアを動かせたのは大きかった。リードをしてからは主導権を握ってプレーすることができました。

 

――これだけ決勝の舞台で完勝できたチームも少ないと思います。他のクラブが参考にすべき大阪の強さはどこにあると感じますか?

佐藤 一人ひとりが、木暮監督の求めるプロフェッショナルを体現しようとしていました。今回であれば、試合に長い時間出場している選手が注目を集めますが、メンバー外の選手を含めてベテランのテツさん(村上哲哉)、フクロウさん(奥田亘)を筆頭に、一人ひとりが役割を分かった中で、その仕事を100%やるっていうところは、他のチームにはないのかなと思います。そこはすごく今シーズン感じた部分ですね。

 

――佐藤選手もキャプテンをやっていて、気を配ったことはあったのではありませんか?

佐藤 特別なことは、何もしていませんよ。出場時間が偏ることは、監督のマネジメントとしてあると思いますし、そこは選手間でもお互いが立場を理解し合って、リスペクトし合って取り組めていたので。試合に出ていないから、どうだとか、そういう不満は大きくは出ませんでした。また、試合に長く出ている選手たちの気遣いもありました。選手間の仲の良さというと、少し語弊があるかもしれませんが、人情深さというのか、ファミリー感というのか、そういうのはすごくあるチームだと思います。

 

――なるほど一体感であり、互いを思いやることができたのですね。

佐藤 そうですね。そういう選手間の関係の良さは大きかったですね。

 

――でも、佐藤亮選手のキャラクターも大きいと思いますよ。日本が敗れたアジア選手権に出ていたある選手は、「ピッチ内外で気を配れる亮がいれば…」と話していました。

佐藤 それについては、自分ではあまり……なんとも言えませんね(苦笑)。ただ自分の経験としては、優勝するチームというのは、たとえばベトナムでアジア選手権を優勝した日本代表も、勝てるチームの雰囲気とか、空気というのは絶対にあります。そこに関しては意識していました。不満の出そうな選手に「ここが踏ん張りどきだぞ」と声を掛けたり、長く出ているブラジル人選手ともコミュニケーションをとったりということは。

 

――いろいろやっているじゃないですか(笑)。

佐藤 でも、それはキャプテンだから意識したというよりも、自然とそういう空気になっていたんですよ。副キャプテンがテツくん(村上)とバナナ(ヴィニシウス)だったので、その2人の影響力も大きかったです。バナナはブラジル人とのバランスで、日本人とどちらにも偏らずにうまくマネジメントしてくれました。ピッチ外で言うと、その2人のチームに対する貢献度が本当に大きいんです。

 

――日本代表がW杯の出場権を逃し、日本フットサル界が停滞しているときに、大阪が大きなインパクトを与えることができました。そのあたりの意義というのは感じていますか?

佐藤 フットサル界に一石を投じることができた……と言いますか、これからシュライカーだけではなく、各クラブがさらに名古屋を越えるような環境であったり、レベルアップだったりを求めて取り組んでいかないと、日本代表の強化にもなりません。シュライカーで言えば、優勝した責任が生じます。今回、名古屋以外のクラブが初めて優勝をつかんだので、これから、さらにフットサル界、Fリーグを引っ張っていかないといけないクラブになりました。そこに関して来シーズン以降、選手だけではなく、クラブ全体で、これからさらに向上していくように、取り組まないといけないと思います。

 

――今シーズン、名古屋を倒すという大きなことをしました。来シーズンの目標は?

佐藤 まだ終わったばかりなのではっきりとは決めていませんが、一つはAFCフットサルクラブ選手権ですね。日本の代表のクラブとして、アジアでのタイトルを獲ることが大きな目標です。個人的には、代表にもしばらく呼ばれていないので、チームでのパフォーマンスを上げて、出場時間を延ばさないと、現状は打破できないと思っています。そこに対するモチベーションを持ちながら、さらに成長していけるように、まずはクラブでアジアを獲りたいと思います。

 

――前回大会は名古屋が優勝しているので、日本のチームはディフェンディングチャンピオンです。

佐藤 アジアクラブ選手権は、外国人枠が1つというレギュレーションなので、僕たち日本人選手にとってはチャンスです。結局、今日の決勝もブラジル人がスコアを動かしました。負けじと日本人が活躍しないことには、クラブの成長もないですし、今回の日本代表に選ばれているのもノブさん(小曽戸允哉)だけですしね。日本人選手がもっともっと活躍するチームになっていかないといけないと思っています。

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